観戦記

後援会会長・門池啓史さんの観戦記を掲載します。

観戦記 名城大学戦 平成27年10月31日 atパロマ瑞穂ラグビー場



GRAMPUS後援会会長
門池啓史さん

秋のレギュラーシーズンを、3勝1引き分けの成績で戦ってきたグランパス。
いよいよ今日は単独優勝を賭けて、名城大学との試合が瑞穂球技場で開催される。
ここ数年、グランパスは名城に負け続けて優勝を逃している。
今日こそは勝って祝杯をあげたいものである。
今季の試合結果を見ると、グランパスは南山に31-30で辛くも勝利、
中京には21-21で引き分けている。
かたや名城は南山に40-0と圧勝、中京には43-14と一蹴している。
得点差だけみて、客観的に言えば「とても勝てないよね…」となってしまう。
しかし、勝負事は何が起こるかわからない。
グランパスが不利なことはわかりきっているが、
今日は何か秘策でも考えているのだろうか?と私は考えている。
今ふりかえって春の前半戦の内容を見る限り、たいへん失礼かと思うが、
正直申し上げて私は秋の入れ替え戦も覚悟した。
それから思えば、グランパスは随分成長したと思う。
とにかく、何とか今日は勝利して単独優勝を勝ち取って欲しい。

青空が広がる快晴の瑞穂球技場。グランパスのキックで試合は始まった。
名城は27ヤードのオフェンスをランプレーとパスで連続してフレッシュを得て中央まで進む。
ランプレーでまたもやフレッシュ獲得の後、TEへ15ヤードパス成功。
あっという間にゴールまで23ヤード地点に来てしまった。
今のところ、怒涛の名城の攻撃をなすすべもなく許してしまっている。
やはり名城には歯が立たないのか…?
しかし、名城は二つ反則を続けて犯して大きく後退し、パントとなった。私はほっと一息。
グランパスは自陣20ヤードからの攻撃開始となる。WR#13西井君へ13ヤードパス成功。
次のプレー、一旦WR#9へパスしRB#44成瀬にトスするプレーが決まり大きくゲイン。

RB#44成瀬

次にRB#26羽田君はレシーバーとなり走って、最後はよろけたが、
何とかパスを取って25ヤード獲得。
続いてTE#87キャプテン小松君へのタッチダウン(TD)パスは不成功だったが、
成瀬君が12ヤード走って、ゴール直前までくる。
これはTD間違いなし、と思ったが名城守備陣が立ちはだかり、
4thダウンギャンブルを失敗し得点はならなかった…残念。
第2Q開始。名城の攻撃を抑え、グランパスは名城陣35ヤードからとよい位置からの攻撃だ。
羽田君が9ヤード、3ヤードランの後、
半田君に代わって入った一年生QB#1松原君が自ら走って10ヤード獲得。

QB#1松原

しかし、次にパスインターセプトされてしまい、攻守交替…。やはり名城は手ごわい。
名城は自陣20ヤードからの攻撃をパスとランで進む。
DB#34堀田君のナイスタックルがあったが、名城はゴールまで25ヤードと迫る。
しかし名城のパスを堀田君がパスインターセプト!「やったあ」

DB#34堀田

その後両者決めてがなく前半終了間際、名城はゴール直前まで攻めたが、
名大D#のロスタックルにより相手が焦り自ら攻守交替を招いてしまった。
結果、名城はフィールドゴール(FG)を蹴れずに前半が終了。0-0。
正直いって、私は前半を0-0で終えたことに驚いた。
今年の名城は例年以上に強いので、前半で勝負がついてしまうことさえもちらっと予想したが、
何と言っても守備陣の活躍が光る。
とりわけDL#55関井君を中心としたDL陣は
明らかに体格的に名城ライン陣に劣っているとはいえ、対等に戦っている。素晴らしい。

後半開始。
グランパス自陣25ヤードからの攻撃開始。
WR#9中島君への16ヤードパス成功があったが、反則もあってグランパスはパント。

WR#9中島

名城は自陣40ヤードからの攻撃を続けてフレッシュ獲得し、ゴールに迫る。
DB#15岡田君のナイスタックルもあり、ここはフィールドゴール(FG)の3点に留める。0-3。

DB#15岡田

グランパスの攻撃は続かず、名城の攻撃に代わったが、
LB#52櫻井君や関井君のナイスタックルがあり、パントとさせる。0-3で第3Q終了。
行き詰る熱戦で試合はどうなるかわからない。グランパスは大健闘している。

LB#52櫻井

第4Q開始。
名城は中央からの攻撃をパスとランでゴール近くまで進む。
最後はTDパスを決められて0-10となってしまった。
引き分けでは優勝できないので、2本TDを取らなければならない。
苦しいが、時間はまだ10分以上あるので頑張って欲しい。
グランパスは自陣40ヤードからの攻撃。
西井君へ13ヤードパスが成功したが、4thダウンギャンブルを失敗してしまった。
名城もゴールまで21ヤードと進んだがギャンブルを失敗し攻守交替。
めまぐるしく試合は展開している。まだグランパスに望みはある。
残り時間4分と少しで、グランパスは自陣21ヤードからの攻撃。
半田君から投げられた低く鋭いパスはWRの手に収まる、と思ったら
名城のLBが電光石火の如く横から飛び込み、ボールをキャッチ。
パスインターセプトとなって、私は言葉を失う。
名城LBの個人技をみせつけられ、私はただ驚くのみ。
名城の攻撃に代わる。パスインターセプトでもないのか、と願うが、
名城は当然ランプレーしか選択してこない。
時間は刻々と過ぎ、時間がなくなってくる。
なんとかボールをもぎ取って、ロングパスでTDを奪い、
オンサイドキックでボールを奪って…などと私は妄想するが、現実は厳しかった…。
そんな映画のようなシーンは有りえない。
試合終了間際、名城にTDを許して、0-17で試合終了。
名城の全勝優勝となって、今年もグランパスの優勝は成らなかった…。

劣勢を予想された試合だったが、とにかくグランパスは良く頑張ったと思う。
秘策を使わず、堂々正面から名城に挑んだその姿がすがすがしい。
とりわけ守備陣の活躍が光った。
グランパス選手、スタッフ全員は胸を張ってよいだろう。
間違いなく、今日の試合は今年のベストゲームだったと私は確信する。
春から思えば皆の頑張りもあり、グランパスはかなり成長したと思う。
頑張った諸君に私は敬意を表したい。
そんな素敵な若者たちと、親のような年齢の私が関係させて頂くことができて、
本当に私は幸せ者だとしみじみ思いました。感動をありがとう、感謝します!
この観戦記を書きながら、私は感無量です。

これで四年生は引退となるわけですが、グランパスで苦しかったこと、楽しかったこと、
これら全てはあなた達の財産です。
この経験を心の糧として今後の長い人生を歩んでいって欲しいと思います。

2015年度チーム集合写真

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