観戦記

後援会会長・門池啓史さんの観戦記を掲載します。

観戦記 中京大学戦 平成27年10月3日 at四日市ドーム



GRAMPUS後援会会長
門池啓史さん

前週の南山大学戦は、とても厳しい試合だった。
グランパスはほぼ勝利を手にしていたにもかかわらず、
残り時間3分から南山に2タッチダウン(TD)を返され大逆転を喰らってしまい、敗戦を覚悟した。
しかし、最後の最後で信じられないプレーにより再逆転し、薄氷の勝利を得た。
終盤で2TDを許したのには課題を残したが、それでも多くの好プレーが見られたため、
春先に比べれば随分チーム力は上昇していると私は手ごたえを感じた。
今日は四日市ドームで中京大学との試合が開催される。
単独優勝を目指すグランパスにとっては絶対落とすことができない試合だ。
しかし前々週、中京は南山に圧勝しているので、
グランパスにとってはかなり手ごわい相手であることに間違いはない。

不安な気持ちと期待とが交錯する中で、中京大学のキックで試合は始まった。
グランパスは自陣25ヤードからの攻撃開始となる。
しかしフレッシュ獲得できずに、パントとなってしまった。
その後互いに決め手を欠きパントを繰り返す。
中京は名大陣38ヤードからの攻撃。
ランとパス成功の後、簡単に20ヤードパスを成功させ、先制TDを奪う。0-7。
相変わらずグランパスは立ち上がりが悪い。
グランパスは自陣27ヤードからの攻撃開始。
RB#26羽田君が3ヤードと6ヤードのラン。
続いて羽田君は17ヤード走ったと思ったら、グランパスにイリーガルフォーメーションの反則。

第2Q開始。
RB#44成瀬君がいつものようにタックラーを外して中央を15ヤード走る。
本当に成瀬君の走りは力強い。

RB#44成瀬

次に、QB#12半田君から、
サイドラインを一直線に走っているWR#84堀口君へボールが投げられる。
ボールは大きく弧を描いて飛ぶ。
中京CBと堀口君はボールに向かって走る!
堀口君はCBを振りきりボールをキャッチ。TDだ!
半田君と堀口君との素晴らしいプレーだった。

WR#84堀口

ポイントアフタータッチダウン(PAT)は失敗し、6-7となる。
中京は自陣35ヤードからの攻撃だったが、
グランパスのLBブリッツが決まり、パントとなる。
次のシリーズはグランパスのホールディングとエンクローチメントの反則でパントとなってしまった。
中京は中央付近からの攻撃だったが、CB#2金澤君が中京のパスをインターセプトし!攻守交替。
グランパスは自陣40ヤードからの攻撃。
成瀬君が10ヤード走った後、羽田君が左オープンを走り、
OLのナイスブロックがあって15ヤード走る。

OL陣

続いて半田君が中京選手にサックされる寸前にうまく堀口君に投げて、15ヤードパス成功。
最後は成瀬君が中央を走りぬけTD!
PATは2ポイントを狙いに行き、成瀬君がボールをキャッチし成功。
14-7とリードして前半終了。
第1Qはグランパスに良いところはなく、この先どうなることかと心配したが、
第2Qに入るとグランパスは攻守とも好プレーが続きよい内容だったと思う。
ただグランパスに反則が多いのが気になるところだ。

後半開始。
中京は自陣15ヤードからの攻撃。
グランパスにフェイスマスクの反則があり、15ヤード罰退をする。
中京は21ヤードと14ヤードのパスを成功させ4thダウンゴールまで20ヤードとなって、
ギャンブルプレーを試みるも失敗。
グランパスのよい守備だった。
グランパスは自陣20ヤードからTE#87キャプテン小松君へ10ヤードパス成功。
堀口君へも21ヤードパス成功。
続いて堀口君への35ヤードロングパスが成功。
そして成瀬君が力強く中央を突進し、TD!
21-7となる。
グランパスは攻守ともたいへん調子がよく、よい雰囲気だ。
これは勝てるな、と私は思う。
中京は次の攻撃を簡単に終えて、グランパスは自陣30ヤードからの攻撃だったが、パントとなる。
ここで中京守備陣のプレッシャーもあり、パンターは上手く蹴ることができず、
中京はゴールまで30ヤードからの攻撃となってしまった。
しかし、ここはグランパス守備陣が踏ん張り、
4thダウンギャンブルも押さえ、攻守交替となる。

ディフェンス陣

とてもよい流れだ。
なんとなく、勝利が見えてきた。

第4Qに入る。
グランパスは自陣15ヤードからの攻撃を羽田君が30ヤードも走って一気に中央まで進んだと思ったら、
イリーガルフォーメーションの反則を犯してしまう。
誠にもったいない…。
本当に今日のグランパスは反則が多いというか、多すぎる。
その後パントが続いた後、残り時間6分少々から中京は自陣10ヤードからの攻撃。
まあ、残り時間6分から中京は2本もTDを取れるのだろうか、と思う。
ここはアメリカではないのだからそれは難しいだろう。
ましてや後半グランパスはよい攻守を見せているので、私は勝利をほぼ確信した。
中京は25ヤードパスを成功したが、
グランパスはラフィングザパサーの反則を犯し15ヤード罰退を受ける。
そして中京のロングパスをまたしてもグランパスはパスインターフェアを犯し、
中京はゴール前11ヤードから簡単にTDパス成功させ、21-14となってしまった。
何となく雰囲気が悪い。
私は前週の南山戦がちらついた。
とにかくグランパスは反則が多くかなりのヤードの罰退を受けている。
かたや、中京にはほとんど反則がない。
しかし中京は必ずオンサイドキックでくるから、これを抑えればよいのだ。
そしてグランパスは難なくオンサイドキックのボールをキャッチして私は一安心…。
グランパスは中央付近からの攻撃開始。
残り時間は1分44秒となる。
ここでQBは#4村松君に代わる。
ということは、これはQBキープのランがあるなと私は思った。
案の定、次に村松君は自らボールをもって走り、12ヤード獲得!

QB#4村松

フレッシュを得て、よし、これは勝った!と思ったら、
何とも嫌なイエローフラッグがグランドに落ちている。
攻撃中の反則は、たいてい攻撃側が犯したものだ。
グランパスの背後からの不正なブロックの反則だ。
いったい、何回反則をするんだ…と私は嘆く。
この反則は残り時間を考えるとひじょうに痛いものだ。
結局グランパスはフレッシュを獲得できずに、パントとなってしまった。
中京は自陣32ヤードからの攻撃。
DL#45鹿島君のQBサックが決まったが、
中京はなんと60ヤードのパスを決め一気にゴールに迫る。
ここはパスしかないわけだから、何とかして欲しかったが…。
最後に中京は14ヤードのTDパスを決めて、試合終了となってしまった。
21-21の同点…。

前週の南山大学戦と同じように、
今日もほぼ勝利をつかみかけていたにもかかわらず、
残り6分から二本のTDを奪われ引き分けに持ち込まれてしまった。
今日のゲームも何と表現してよいか難しいものだ。
普通に考えれば、ほぼ勝っていた試合を引き分けにされて悔しさだけが残るはずだ。
しかし、中京はたった一個だけの反則を犯しただけにもかかわらず、
グランパスは十数個の反則を犯してしまい、合計百数十ヤードものロスをした。
それで同点引き分けなら幸運としなければならないのかもしれない。
逆に、グランパスの力は相当なものだとの見方もあるかもしれない。
でも私の心の中では「勝てた試合なのに…」と葛藤が続く。
なぜあんな多くの反則を犯してしまったのか、
それにはそれなりの必然性というか深い理由があるような気もするが、
どうだったのだろうか。
随所で好プレーが見られただけに、残念だ。
いずれにせよ、最終戦の名城大学に勝利すれば単独優勝の可能性は残っている。
今年の名城は例年以上に強い気がするが、何とか対策を練って頂きたいものだ。
グランパスのチーム力は上昇していると思われる。
頑張れ、グランパス!

更新情報

     
Copyright(c) 2015 Nagoya Univ. American Football Team GRAMPUS All Rights Reserved.