観戦記
後援会会長・門池啓史さんの観戦記を掲載します。
観戦記 南山大学戦 平成24年9月16日 at名古屋市港サッカー場
GRAMPUS後援会会長
門池啓史さん
今日は南山大学との試合が名古屋港サッカー場で開催される。
南山とは春に対戦して、35-0と圧勝している。
普通に思えば、「今日は、楽勝だよねえー」という声が聞こえてきそうだ。
私は前日、主力メンバーに「明日は楽に勝てるよね?」と聞いたら、
「そんなに、楽には勝てません」と言われた。
やはり選手は気を引き締めているようだ。
もちろん南山は強豪校であり、グランパスとは毎年接戦をしている。
南山は、春とはがらっとチーム力を上げてくることもあり、油断禁物なのかもしれない。
ただ、春の結果からみると、どうしても私は内心油断してしまうのだ。
9月も半ばを過ぎようかという日だが、残暑は厳しく、真夏のような太陽が輝いている。
青空の下、南山のキックで試合は始まった。
絶好の試合日和の南山戦
グランパスは自陣27ヤードから最初の攻撃となる。
WR#12亀井君にショートパスが成功。
しかし後が続かず、パントとなる。
パンターは自陣ゴール近くからパントする。
蹴る瞬間、横から南山の選手が飛び込んできた!
蹴られたボールは南山選手に当たり、ボールはゴール付近をころがる。
これを南山選手がおさえてしまった。
「?…?」私は状況が一瞬飲み込めなかったが、パントブロックにより、
南山はエンドゾーンすぐ手前で攻撃権を得てしまったのだ。
南山はゴールまで5ヤード地点からファーストダウンとなった。
タッチダウン(TD)は覚悟しなければならない。
まったく、まずい展開だ…。
ここで、南山はフォルススタートの反則を、
な、なんと3回連続犯してしまう。
私は長年フットボールを見てきたが、
3回連続同じ反則を犯すという光景は見たことがない。
合計15ヤード罰退したため、南山はゴールまで20ヤードとなってしまった。
これはラッキーだ、
と思っていたら3rdダウンで南山は19ヤードのパスを決めてしまう。
最後は中央のダイブプレーを決められて、
先制のTDを奪われてしまった。
何とも後味の悪いTDだ。
トライフォーポイント(TFP)は外して、0-6とリードを許す。
グランパス選手は動揺しなければいいが…。
グランパスは自陣26ヤードから攻撃となる。
QB#2梶原君からWR#6石川君へ12ヤードパス成功。
RB#24松谷君が6ヤードと10ヤードを走って、
連続してフレッシュを奪う。
そして石川君へ15ヤードパスが成功してゴールまで28ヤードと進む。
しかし次のシリーズはあまりゲインできず、
4thダウンギャンブルのQBキープを失敗して、
攻守交替となってしまった。
いい攻撃のリズムだっただけに残念だ。
南山は自陣25ヤードから攻撃開始。
QBキープのロングランやパスが決まって名大陣40ヤードまで進む。
第2Qに入る。
南山のパスをDB#26臼井君がインターセプト!と思ったが、成らず、残念。
しかし、次に南山のロングパスをDB#8西埜君がぎりぎりのところで、
上手くパスカットする!南山はパントとなり、
グランパスは自陣10ヤードからの攻撃開始だ。
しかし攻撃は続かずパントとなってしまう。
南山は自陣15ヤードからの攻撃だったが、
パスをグランパスDB#8西埜がインターセプトして攻守交替となる。
インターセプトをきめたDB#8西埜
グランパス自陣40ヤードからの攻撃。
ここらでビッグプレーなどを見せて欲しいものだ。
1本TDを取っておきたい。
RB#21伊藤君がタックラーを跳ね除け、
10ヤード走る。
伊藤君は今秋、素晴らしい走りを見せている。
とにかくタックルされてからが強いのだ。
次にQB梶原君が自らもって走ったが、
南山に読まれて全くゲインできない。
4thダウンパントのシテュエーションから、
パンターに入っている#4安田君は蹴らずに自らボールを持って走るが、
フレッシュ成らず。
その後両者パントを繰り返して前半終了。
0-6とリードされている。
秋リーグに大きな成長を見せるRB#21伊藤
春の試合結果から予想して、
私は楽勝とまではいかないまでも、
試合を優位に進めることは間違いないと思っていたが、
現実はそんなに甘くはなかった。
とにかく開始早々、自陣ゴール近くでのパントブロックが痛かった。
これで、流れがグランパスには来ていないような気がする。
選手は焦っているとは思わないが、内容は五分五分なのである。
特に、QBキープが全く機能していないのが、攻撃面では痛い。
南山はかなりこのプレーに対応してきている。
しかし、冷静に試合すれば後半勝機は必ず訪れてくると思う。
今年のグランパスは、そんな弱いチームでないのだ。
後半開始。
南山は自陣25ヤードから攻撃開始となるが、
3rdダウンでDB#26臼井君がナイスタックルを見せて、
パントとさせる。
グランパス自陣28ヤードから攻撃開始。
石川君へ15ヤードのパス成功。
次のシリーズは、3rdダウン5ヤードから
亀井君へ5ヤードのパス成功しフレッシュを奪う。
フレッシュぎりぎりのなんとも渋いパスだった。
次にスロットバックに入った松谷君へ19ヤードのパスが成功!
非常に難しいパスだったのに、よくキャッチしたものだ。
松谷君は走ってよし、パスを受けてよしの好選手だ。
ゴールまで20ヤードとなる。
ここで亀井君へ19ヤードのパスが成功し、
エンドゾーンまで1ヤードとなる。
今日はかなりパスは通っており、成功率は高いと思われる。
最後は伊藤君のダイブが決まってTD!
TFPも決まり、7-6とやっとリードする。
逆転のTFPを決めたWR兼K#12亀井
南山自陣30ヤードからの攻撃は続かずパント。
グランパスは自陣37ヤードからのオフェンスとなり、
ここで第3Q終了となる。
第4Q開始。
伊藤君がまたもやタックラーを跳ね飛ばして14ヤード走る。
亀井君へ12ヤードパス成功。
続いて松谷君が17ヤード走る。
ひじょうに流れのよい攻撃だったが、
ゴールまで18ヤード地点で4thダウンとなってしまう。
ここはギャンブルかな、とも思ったが、
フィールドゴール(FG)を狙いに行く。
キッカーに入っている亀井君は38ヤードのFGを見事に決めて、
10-6となった。
南山は自陣38ヤードからのオフェンスだったが、
強力なグランパス守備陣に抑えられパントとなって、
グランパスは南山陣に入った38ヤードからのオフェンスとなる。
ようやくグランパスは地力をだしてきたようだ。
伊藤君がまたもや素晴らしいランで一気に25ヤード走って、
ゴールまで3ヤードとなる。
QB梶原君は自らボールをもってオープンに出る。
これを読んでいた南山選手は梶原君を押しつぶしにかかるが、
その直前、斜め横後ろを追走している、松谷君へピッチ!
松谷君は難なくエンドゾーンへ走りこみTDだ!
ばっちり決まったオプションプレー?だった。
TFPも決まって17-6となる。
頼もしいプレーを見せる#24松谷
残り時間は7分弱なので、これでグランパスの勝利は見えてきた。
グランパスの守備陣の力からすると、
南山はあと2本のTDを取れないと思う。
QBは梶原君に代わって安田君が入って、
ランとパスが決まった後、
安田君のキープでTDを追加する。
24-6。
#4安田のQBキープでTD成功
最後にQBは杉本君に代わり、
残り時間6秒でエンドゾーン奥深く投げたパスを、
石川君は、ほぼエンドライン上で見事にキャッチしてTD!試合終了。
絵に描いたようなTDだった。
結局得点だけみれば、
30-6とほぼ予想通りの差となったといってもよいだろう。
しかし前半は、0-6とリードされて、苦しい展開だった。
第4Qに入っての怒涛の攻撃で、23点を奪ったのはさすがだった。
これで開幕2連勝となり、次週はいよいよ難敵、名城大学との試合となる。
グランパスはここ8年ばかり名城に勝利していない。
いわば、相性の悪い相手なのだが、単独優勝を勝ち取るためには、
名城に勝つことが必須条件だ。