観戦記

後援会会長・門池啓史さんの観戦記を掲載します。

観戦記  南山大学戦 平成18年10月15日 at鶴舞公園陸上競技場



GRAMPUS後援会会長
門池啓史さん

先週、名城大学戦で完敗を喫してしまったグランパス。
今日は鶴舞公園陸上競技場で強敵南山大学との1戦が開催される。
まだ優勝の可能性は残っているので何とか今日は勝利し、次週の中京大戦へつないでほしいものである。

南山大には昨年も一昨年も完敗している。
まったく勝てるチャンスはなかったと言っても良い内容であった。
しかし、今秋の試合結果だけから判断すれば、南山大は昨年ほど強くないような気がする。
我がグランパスにも十分勝機はあると私は見た。

気温26度。快晴の中、南山大のキックオフで試合は始まった。
グランパスは自陣25ヤードからのオフェンスだが、ファーストダウン(1stダウン)をとることはできず、パント。
しかし、次の南山のオフェンスも難なく押さえ、パントとさせる。

グランパスは中央付近からの攻撃再開だ。
ここから地道にランを重ね、1stダウンも重ねる。
最後は#35RB奥村君のダイブプレーによりタッチダウン(TD)をとる!

ポイント・アフター・タッチダウン(PAT)も成功し7-0だ。

「いいねえ、ランも通ってるし、今日は行けるかも・・・」 と思いながら、
「いやいや、なにせ南山は強いからねえ・・・」 と私は心の中で葛藤する。

幸先は良いが、南山はパスプレーが多いと聞いているので、これをどう抑えるかがポイントではないかと思う。
南山は自陣35ヤードからのオフェンス再開だ。

このシリーズは私の懸念が的中したのか、南山は10ヤード前後のパスをビシバシ決めてきた。
しかし、名大陣35ヤード付近で何とか食い止めパントとさせる。

「ふー、やっぱり南山はパスを決めてくるよねー」と不安は募る。

第2Qに入ると、南山のパスオフェンスに対してグランパスはよく対応するようになった。
ライン陣も頑張っているし、ブリッツも功を奏している。
DB陣もよくレシーバーをカバーしている。アサイメントでも変更したのだろうか?

グランパスはパスを全く投げないが、ライン戦で負けていないせいか、ランは結構通っている。
10分過ぎ、#33RB稲垣君がロングランを決めて、ゴールまで15ヤードと迫る。

ここで、南山のレイトヒットのファールが発生し、ゴールまで3ヤードとなる。
南山の選手達はかなり焦っているように思える。

最後は#35奥村君のダイブによりTDを取った!!
PATも決まり、14-0となる。
完全にグランパスペースで試合は進んでいる。

隣にいらっしゃるマネージャーのお母様が私に「勝てますかねぇ?」とお聞きになったので、
「野球でいえば3-0で勝ってるような感じですから、優位ではあるが南山は強いのでまだ分かりませんよ」 と私は答えた。
お母様は毎回試合応援に来られていて、頭が下がります。

ここで、前半終了。
14-0と予想外?に健闘している。

後半もこの勢いでなんとか乗り切ってほしいものだ。
とくに第2Qに入ってから南山のパスプレーをよく抑えているのが、何といっても心強い。

後半に入ると、両チームとも一進一退が続く。
グランパスがあと1本TDを取ったら、この試合は決まると思うが、そう簡単にはいかない。

7分前後に、南山に19ヤードのTDパスを決められ14-7となる。
いよいよ試合は白熱してきた!

南山は1本TDを取ったが、パスがなかなか通らない。
今日はグランパスのDB陣が絶好調のようだ。きわどいパスをよく防いでいる。

第4Qに入っても、一進一退が続く。
14-7とリードして、時間は過ぎていく。手に汗を握る接戦だ。

試合終了残り3分あたりで、南山は名大陣深く攻め入り、ゴールまで12ヤードの距離まで進んできた。
ここから4回のプレーで12ヤード進めばTDを取られる。

「TD取られたら南山は2ポイントを狙ってくるのかな、それともまずは無難に蹴って、同点を狙ってくるのかな・・・」
などと私は弱気になっている。

3rdダウンで、南山QBはドロップバックをして低いボールを投げる。
ボールはゴール内で待ち構えているレシーバーの手の中に吸い込まれていく!

「あー、だめだ」
と思った瞬間、#5CBの大嶋君が鋭くレシーバーに飛び込み、ぎりぎりでカット!!
TDを防いだ!

「すごいぞ!」を観客席からも大拍手だ。しびれるプレーだ!!

4thダウン、ゴールまで5ヤードから、グランパスディフェンスはよく押さえ、ここで攻守交替となった。
グランパスは次のシリーズで1stダウンを取り、後はキルタイムで試合終了となる。

「やったぁ!!」観客席は大喜びだ。本当に私も嬉しい。

今日の試合は、両チームともファンブルやパスインターセプトが全く無く、つまり、この手のターンオーバーは一度も無かった。
よって、冷静に判断すればグランパスは実力で南山を下したといてもよいだろう。

グランパスはパスによるゲインが0であり、獲得ヤードは全てランプレーであった。
みえみえのランプレーでも、これを押し通し勝利したところは大したものだと思う。

しかし、今日の勝因はなんと言っても、DB陣の大活躍ではないだろうか。
もちろん、南山のパスに対して、プレッシャーをかけ続けたOLやLB陣の活躍もあるのだろうが、
今日はDB陣が最高に格好よかった。

何度もパスをカットしたり、ハードタックルによりパスインコンプリートさせたりした。
その中でも若干二年生の大嶋君の活躍は光っていたと思う。
DBは地味なポジションで、ある程度経験が必要かと思うが、二年生ながら本当によくやったと思う。

南山に12年ぶりの勝利だそうです。おめでとうございます。
来週も強豪中京大戦がある。しかし、勝算は大いにあると思う。頑張れグランパス!

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