観戦記

後援会会長・門池啓史さんの観戦記を掲載します。

観戦記  大阪大学戦 平成25年6月15日 at名古屋大学グラウンド



GRAMPUS後援会会長
門池啓史さん

本日は大阪大学との定期戦が、名大グランドで行なわれる。
阪大は関西リーグ二部に所属しているが、毎年一位か二位の位置にあり、
一部との入れ替え戦にも頻繁に出場している。
あと一歩で一部入りは果たせずにいるが、強豪チームである。
グランパスにとって簡単に勝てる相手ではない。
毎年この季節に定期戦を実施して何年も経っているが、ここ数年は連敗が続いている。
今季のグランパスの実力を測るのには格好の相手ではないかと思う。

梅雨に入った名古屋地方だが、この日も空は低く今にも雨が降ってきそうな雲行きである。
グランドには緑色の選手がひじょうに多い。
ざっと数えると60人以上はいるような気がする。
スタッフも多く、総勢100人は超えているだろう。
何か、関東や関西一部所属の大学の雰囲気ではある。
人数が多いということは心強いばかりだ。


セレモニー中サイドラインに並ぶ選手

曇天の中、大阪大学のキックで試合は始まった。
 まず、グランパスは自陣30ヤード付近からの攻撃開始となる。
QB#4安田君からWR#1相武君へ10ヤードのパスが決まりフレッシュ獲得。
しかし、センターとQBとのスナップが上手くいかずボールをファンブルすると、
阪大のDEはこのボールをキャッチして、走る!
前には誰もいなくエンドゾーン直前になってようやくタックルされた。
50ヤード以上の独走ランを許してしまった。これはいきなりのピンチだ。
しかしここはグランパスのLB#55伊藤君のナイスタックル他、守備陣が頑張って、何とかフィールドゴール(FG)トライとさせる。
FGは決まって、0-3とリードされる。まあ、TDを取られなくてよかったと思う。


大阪大学の攻撃を止める名大ディフェンス陣

グランパスは自陣28ヤードからの攻撃開始。
しかし連続してパスが通らず、ここはあっさりパントとなってしまう。
 阪大は中央よりの攻撃だったが、DB#30伊藤君の上手いパスカットなどがあり、パントとなる。
しかしグランパスも攻撃が続かず、パントなり、第1Q終了。

第2Q開始。
グランパスはTE#82大常君へのミドルパスが続けて決まって、ゴールまで20ヤード付近までと迫る。
RB#48桑野君への15ヤードパスが成功し、ゴールまで3ヤードとなる。
ここは手堅くRB#44成瀬君が中央を抜けてTD成功!PATも決まって、7-3とリードする。


中央へのランプレイでTDを成功させたRB#44成瀬

キックオフ。
阪大はリターナー同士のリバースプレーが決まって、名大陣40ヤードまで返す。
ランとスクリーンパスが決まり、フレッシュを取る。
そして、8ヤードパスが成功した後10ヤードランを許し、TDを奪われる。7-10。
 次の阪大のキックをリターナー#6石川君が上手く走って、阪大陣34ヤード地点まで返す。
ナイスリターンだった。

RB#22藤井君と成瀬君が走ってフレッシュを取る。
続いて相武君へ9ヤードパスが成功。
しかし、ここは阪大守備陣に抑えられてゴール直前、4thダウンでFG狙いとする。

ホルダーの位置にはいった安田君へのスナップが悪く、
安田君はボールをファンブルしキックはできない!
阪大守備陣になだれ込まれそうになったが、
無理な体勢からボールをエンドゾーンに向かって投げる。
勢いのないボールはふらふらっと飛ぶ。
「これはダメでしょ」と思ったらなんと、
エンドゾーン内には大柄な大常君かいるではないか。
阪大DBもいなくて、大常君は簡単にこのボールをキャッチしてTD!
まあ、なんともラッキーなTDだった。明らかなミスだったが、
これは典型的な「怪我の功名」だ(笑)。PATも決まって、14-10とリードする。


タッチダウンを決めたTE#82大常

前半終了。
前半を見れば、互角の戦いだと思う。グランパスはランもパスもそこそこ通っているし、
守備陣もそれなりに抑えている。これは後半勝負だが、接戦が予想される。
グランパスのキックで後半開始。
阪大は自陣20ヤードからの攻撃開始となるが、
阪大のパスをDB#8西埜君がインターセプト!
阪大陣40ヤード付近からの攻撃だ。
ランとパス攻撃が上手く機能し、ゴールまで11ヤードの位置まで来る。


当日2度のインターセプトを決めたDB#8西埜

3rdダウン、安田君から大常君へTDパスが投げられるが、ボールをはじいてしまった。
「残念…」と思ったら、はじいたボールを大常君が取り直してキャッチしていた!
TD成功。21-10と差を広げる。
阪大はまたもやリターナー同士のフェイクプレーでロングゲインを成功し、
名大陣38ヤードまで返した。
今日はどうもこのリバース?にやられっぱなしだ。
単純なプレーだが、グランパスはまんまとひっかかっている…。

阪大はゴール直前まで攻めるが、4thダウンとなりFGを決める。
21-13。予想通りの接戦だ。
阪大の高く遠く蹴られたキックを、リターナー相武君がキャッチ。
自陣奥深くでタックルされそうになったが、これを上手く外して走る。
続いて阪大選手がタックルしかかるが、これもうまくかわして、
走る!走る!中央付近まで走ると、前には誰もいなくなり独走だ!
追いかける阪大選手を振りきっってエンドゾーンに駆け込んだ!TD。
PATも決まって28-13とリードを広げる。


リターンTDを魅せた阪大戦で大活躍のWR#1相武

キッキングゲームは時としてこのようにキックオフTDということがよくあるが、
相武君はよく走りました。これで、15点差となり、TD2本以上の差となった。
もう1本FGでも決めたら勝てると思う。
阪大はリターナーがまたしてもフェイクプレーで大きく返して、中央付近からの攻撃となったが、
LB#32石丸君のブリッツがばっちり決まって、パントとさせる。
28-13とリードして、第4Qに入る。


ブリッツを決めたLB#32石丸

グランパスは中央付近から、相武君へ20ヤードパス成功。
安田君は自ら走って20ヤードゲイン。
今日はこのQBキープがもっと見られると思ったが、あまり見られない。
最後は安田君から相武君へ浮かせたパスと通して、TD!今日、相武君は大活躍だ。
34-13となり、ほぼグランパスの勝利は確定した。
残り時間からいって、阪大は3本もTDを取ることはまずできないだろう。
阪大はロングパスとランで1本TDを取るが、グランパスは残り時間3分を切ってから、
石川君へ続けてTDパスが見事に決まって、48-20で勝利した.


本日3回のTDを決めたWR#6石川

接戦を予想したが、正直言って、ここまで差が開くとは思っても見なかった。
かつて、こんなに差をつけてグランパスは阪大に勝ったことはあるのだろうか?
私は応援して15年目になるが、私にとっては初めてのことだ。
後半は明らかにグランパスペースで試合は進み、
阪大を圧倒した。阪大は後半、レギュラー選手を外してきたとは思えないが…、
阪大から48点も奪ったという事実は、グランパス選手にとって大いに自信につながったことと思う。

 

今日の試合内容は本当によかったと素直に言える。
攻撃はパスとランがうまくかみ合い、阪大守備陣はかなり戸惑っていたように思う。
守備もうまく機能していて理想的な内容だったのではないだろうか。
秋のレギュラーシーズンでは、名大は台風の目となることでしょう。
大いに、大いに期待しています!

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