観戦記
後援会会長・門池啓史さんの観戦記を掲載します。
観戦記 広島大学戦 平成27年6月28日 at名古屋大学グラウンド
GRAMPUS後援会会長
門池啓史さん
今日は広島大学(広島大)との試合が名大グラウンドで行なわれる。
広島大は中国地方では強豪チームで、毎年リーグ優勝に絡んできているとのことだ。
試合前の練習を見ると体格の良い選手も多く、強そうな雰囲気はある。
グランパスにとって春の最後の試合となるので、秋に向けて収穫のある内容にしてほしいものだ。
梅雨にもかかわらず今日は天気がよく空気は乾燥している。
青空の下グランパスのキックで試合は始まった。
広島大はランプレーでフレッシュを一つ取るも、パント。
グランパスは自陣20ヤードからの攻撃で、QB#4村松君のキープでフレッシュを取ったが、
後が続かずパントとなってしまった。
しかしセンターからスナップされたボールはパンターから遠く離れた位置に飛んで行きパントはできず、
広島大は名大陣10ヤードからの攻撃と、いきなりグランパスはピンチとなった。
LB#5堀井君の広島大QBへのサックはあったが、グランパスのパスインターフェアの反則があり、
広島大はゴール直前から簡単にタッチダウン(TD)を奪い、まずは0-7とリードされる。
QB#4村松
グランパスは自陣38ヤードからの攻撃だったが、進まずパント。
続く広島大の攻撃はロングパスが通り、大きく前進して、
4thダウンフィールドゴール(FG)を成功させる。
0-10。
いまのところ、広島大のOL、DL陣にコントロールされていて、主導権を握られている印象だ。
第2Q開始。
村松君の15ヤードキープやTE#89石井君への15ヤードパスが成功したりしたがパントとなる。
このパントは広島大にブロックされてしまい、広島大は名大陣40ヤードからの攻撃となる。
広島大は3rdダウンロングだったが、グランパスに反則が発生し、
自動的にフレッシュとなってしまった。
ひじょうにタイミングの悪い反則だ。
広島大は難なくパスでTDを取り、0-17と予想外の一方的な内容となりつつある。
ただ、グランパスの選手を見ると、
いつものレギュラー選手の他に多くの控えの選手が出場しているようだ。
TE#89石井
その後グランパスは決め手に欠け、前半を0-17で終わる。
広島大は攻守ラインでプレイしている一人の選手が能力は高く、
グランパスは彼一人にコントロールされているような気もする。
後半は何とか持ち直して怒涛の攻撃を期待したい。
グラウンドに目を向ければ、
グランパスを応援してくれているチアリーダーさんたちの華麗なダンスが披露されている。
一方的に押されていて心が沈んでいたグランパスにはよい清涼剤となっているのではないか。
後半開始。グランパスは自陣23ヤードからの攻撃となる。
QBは#39一年生の松原君が出場している。
聞くところによると、彼は高校時代アメフトの経験者だそうだが、
QBの経験はあまりなかった?ということだ。
その松原君からWR#13西井君へ11ヤードパス成功。
RB#20鎌田君が8ヤード走り中央付近まで進み、松原君自ら12ヤード走る。
そして、ランとパスが決まってゴールまで15ヤードの位置まで進む。
松原君は普通にパスを投げており、パスを投げる経験はあるようだ。
しかし、4thダウンとなりFGを狙いにいくも失敗に終わってしまった。
0-17のままだ。
広島大は自陣20ヤードからの攻撃を、ロングパスを決めて名大陣に入る。
ショートランの後、広島大RBに簡単に28ヤード走られTDを奪われてしまった。
0-23と差は広がる一方だ。
私は正直、今日の試合は接戦となるかもしれないが充分勝てると思っていた。
が、これでは大差で負けてしまうかもしれないと不安になる。
今日は控えの選手も多く出場している影響もあるのかな、
とも思うがそれにしてもこの差には疑問がわく…。
グランパスリターナーがよく返して、グランパスは自陣40ヤードからの攻撃開始。
RB#44成瀬君のランの後、松原君が15ヤードラン。一年生ながら活躍している。
QB#39松原
第4Q開始。松原君から成瀬君へ18ヤードパス成功。
ゴール直前まで進み、最後は鎌田君が走って、ようやくTDを取った。
トライフォーポイント(TFP)はキックではなく、
2点を奪いにいくも失敗し、6-23。
RB#20鎌田
次の広島大の攻撃では、LB#47橋本君のナイスパスカットがありパントとさせる。
グランパスは自陣10ヤードからの攻撃開始。
しかしかなり悪い位置からの攻撃だ。
ここで成瀬君はオフタックルを抜けると、前には誰もいなくなった!
独走するも、広島大選手が追従してくる。
成瀬君は大型RBなので、ここはタックルされるかなとも思ったが、成瀬君は予想以上に足が速かった!
90ヤードを走りぬき、TD! 成瀬君、遠路ご苦労様でした。
TFPは2点を取りにいくが失敗し、12-23となる。
まだ11点差がある。
第4Qに入って広島大の選手にやや疲れ?が見えて、かつ怪我人も続出し、
前半ほどの鋭い集散が見られないような気がする。
広島大はランとパスプレーで名大陣35ヤードまで進む。
直後、グランパスのパスインターフェアの反則があったが、
広島大のTDパスをDB#15岡田君がパスインターセプトして攻守交替!
ようやくグランパスのよいリズムになってきた。
DB#15岡田
残り時間2分強となったところで、グランパスは自陣18ヤードからと苦しい位置からの攻撃。
4thダウンとなってしまったが、ここはギャンブルしかない。
ここでWR#28鈴木君へミドルパスが決まり、鈴木君は走りに走ってゴール直前まで進む。
最後は鈴木君への11ヤードTDパスが決まる。
TFPは2ポイントを狙いに行き、松原君自ら走って成功。20-23となる。
WR#28鈴木
キックオフはもちろんオンサイドキックを試みるが、広島大にボールを抑えられて試合終了となった。
第3Q終了時点で0-23とリードされ、一時はどうなることかと思ったが、
第4Qで怒涛の攻撃により20点を奪ったのは、まあよく頑張ったと思う。
今日の試合を評価するのは難しいが、下級生も多く出場したので、
秋のレギュラーシーズンに向けてよい経験になったことだろう。
春の試合を私は全て観戦したが、第一戦、第二戦の内容にはかなり憂慮した。
しかしその後の試合では修正点も見られたので、秋のシーズンには期待したい。
酷暑の夏を乗り越え、秋には元気な選手・スタッフの姿を見たいものだ。