観戦記
後援会会長・門池啓史さんの観戦記を掲載します。
観戦記 中京大学戦 平成28年10月2日 at四日市ドーム
GRAMPUS後援会会長
門池啓史さん
開幕から二連勝したグランパス。今日は強豪中京大学との試合が四日市ドームで開催される。
中京大学とはここ十年余り、勝ったり負けたりの好勝負が続いている。
昨年はグランパスが有利に試合を進めていたが、試合終了間際同点とされ引き分けとなった。
今秋、グランパスが単独優勝するにはまず、今日の試合を勝たなくてはならないのは当然だ。
私は今年のグランパスは強いと思っているので、
意外にも大差で勝利するような気もするが…どうなんだろうか。
中京はQBの能力が高いので、何とかこのQBを封じ込めたいところだ。
K#82 瀬野
グランパスのキックで試合開始。中京はリターナーが走って中央まで返す。
しかしグランパス守備陣が踏ん張ってパントとさせる。
グランパスは自陣20ヤードからの攻撃開始となった。
エースRB#26羽田君が10ヤード走る。
RB#6川村君が右オープンを走って、20ヤードゲイン。
川村君は二年生ながらその走りは羽田君と同じく東海リーグ一、二だろう。素晴らしい。
次にQB#1松原君から川村君へ横のパスが通り、
キャッチした川村君は中京タックラーを次から次へとかわして、
なんとエンドゾーンまで走り抜けてしまった!簡単にTD(タッチダウン)を奪い、
TFP(トライフォーポイント)も成功してまずは7-0とリードする。
私は「やっぱり、今日は大差の試合になるのかな…」と内心微笑む。
#6 川村
中京は自陣37ヤードより攻撃。
数プレー後、中京QBは自ら走って、あれよあれよという間にエンドゾーンまで走ってしまった。
一瞬の出来事に私は呆然。やはり、中京を甘く見てはいけないか…。
あっという間に7-7の同点となる。
中京のキッカーは軽くボールを蹴ると余り飛ばず、オンサイドキックのような形となり、
中京はボールを抑えて名大陣25ヤードからの攻撃となってしまった。
このようなキックを何というのだろうか。
私は知識不足でわからないが、とにかくグランパスにとっては不運といってよいだろう。
中京はゴール直前まで進んだが、グランパス守備陣はよく頑張って
ここはFG(フィールドゴール)の3点に抑える。7-10とリードされる。
両者パントが続いた後、中京は名大陣奥深く進み、
28ヤードのFGを試みたが失敗した。これはグランパスにとって幸運だった。
その後両者決め手にかけて、前半7-10で終了。
前半を見れば、グランパスの強力RB陣がかなりゲインしており、
中京守備陣を翻弄しているので後半は期待できる。
ただ、守備陣が中京の攻撃に余りうまく対応していないような気がするのが不安だ。
中京は今日の試合に備えてかなり準備してきているのが手にとるようにわかる。
後半開始。グランパスは自陣35ヤードからの攻撃。
羽田君の8ヤードに続いてQB松原君キープで大きく前進。
そして、またもや松原君はキープしてフレッシュ獲得。
松原君は穴を素早く見つけて走る能力は素晴らしく、中京守備陣を悩ませている。
RB#28村松君も12ヤードランし、ゴールまで近づく。
川村君が左オープンを抜けてTD!と思ったら
グランパスにホールディングの反則…。「うーん…」。
次にセンターとQBのコール間違いでボールが大きく後ろにころがってしまうミスがあり、
グランパスは大幅に後退してしまう。WR#84堀口君へ20ヤード近いパスが決まったが、
TDは奪えず、ここは22ヤードFGを決めて10-10の同点となった。
いやいや、中京さんはそう簡単には勝たせてくれません。
試合前の私の甘い予想は吹き飛んでしまっている。
#1 松原
第4Q突入。中京は中央より攻撃。
35ヤードパスを通されゴール近くまで進み、25ヤードのFGを決めて
10-13とリードを奪われる。試合は常に中京にリードされるまずい展開だ。
グランパスは自陣20ヤードからの攻撃で、WR#88岸君への11ヤードパスが通ったが、
パントとなってしまった。中京は自陣32ヤードからの攻撃を、QBキープで大きく前進した後、
一気に47ヤードのTDパスを決められてしまい、10-20と差を広げられる。
やはり中京のQBは能力が高い。
でも、残り時間は7分あるので逆転も可能だ。頑張れ!
グランパスは自陣43ヤードからの攻撃だったが、
進まずここはギャンブル?かなとも思ったがパントを選択した。
中京は自陣30ヤード付近からの攻撃で、ここは残り時間を考えれば当然ながら
ランプレーを中心に進めるだろう。そして中京はフレッシュを重ねる。
グランパス守備陣は止められない…。刻々と時間は過ぎる。
最後には致命的なFGを取られて、10-23となってしまった。
残り時間は1分を切って、ここで万事休す…、グランパスの敗北となった…。
試合前、私はひょっとすると楽勝になるかも…と思っていただけにショックが大きい。
そんな自分が惨めで仕方がない。久しぶりの強い落胆を感じている。
もっと自分も気を引き締めて応援するべきだったと、後悔する。
油断してしまった自分が情けない。
しかし、冷静に見れば、個々の選手の能力は多分中京を勝っていると私は思う。
でもなぜ負けてしまったのか、私にはよくわからないが、
中京はこの日に備えてかなりスカウティングをしてきたのではないかと思う。
力量ではグランパスは勝っていたが、何かが僅かにずれて負けてしまったのではないだろうか。
これで、グランパスの単独優勝はほぼなくなったと言ってもよいだろう。
あとは最終戦の名城戦を含め残り二試合を勝てば、
中京と名城の結果次第では同率優勝の可能性も残されてはいる。
今年の名城は過去最強といってもよいほどの強さだ。
しかしここは作戦を練りに練って何とかしてほしいものだ。
諦めるなグランパス!