観戦記
後援会会長・門池啓史さんの観戦記を掲載します。
観戦記 岐阜大学戦 平成28年10月15日 at長良川球技メドウ
GRAMPUS後援会会長
門池啓史さん
前回の中京大学戦で敗戦を喫してしまったグランパス。
私は勝てると思っていただけにかなりショックだった。
当然ながら選手・スタッフも落ち込んでいるだろう。
今日は岐阜大学との試合が行われるが、
本音を言うと、普通に試合すれば負ける相手ではないと思う。
怖いのはテンションが下がっている時は思わぬことが起こることである。
事実、四年前の名城戦を接戦で負けた後の格下相手の試合では、
敗北寸前までいったことがあるのだ。
今秋、グランパスの単独優勝は極めて厳しくなったが、
まだ優勝の可能性は残っているので、
今日は気持ちを切り替えて戦ってほしい。
早めに点差を開けて後半は下級生たちのプレーを見たいものである。
快晴の下、岐大のキックで試合は始まった。
グランパスは自陣37ヤードより攻撃開始。
QB#1松原君からWR#84堀口君へ25ヤードパス成功。
しかし後が続かずパント。
岐大は自陣15ヤードからの攻撃となった。
ランプレーでフレッシュを獲得したが、
LB#5堀井君のナイスタックルでパントとさせる。
グランパスは自陣40ヤードからの攻撃で堀口君へ30ヤードパス成功。
4thダウンからフィールドゴール(FG)を狙って成功する。
まずは3-0とリード。
#84 堀口
第2Q。
岐大は自陣18ヤードからの攻撃だったが、
LBにも入っている#26羽田君が
ナイスタックルしてパントとさせる。
しかしグランパスもあっという間に攻撃が終わってパント。
このパントを岐大選手がブロックして、
岐大は名大陣30ヤードからの攻撃とピンチだ。
堀井君のQBへのナイスタックルもあったが、
パスとランであっさりタッチダウン(TD)を奪われる。
3-7とリードを許す。
グランパスは中央からの攻撃だったが、
QBからのパスを岐大LBにインターセプトされる。
だが、次のシリーズで岐大はQBサックを受けて大きく後退しパント。
グランパスは自陣20ヤードより攻撃。
次にQBがパスを投げようとしたがボールをファンブルし、
このボールを岐大選手が拾ってエンドゾーンに走ってTD。
なんということだ…、訳がわからない。
3-14とリードが広がる。
話が違う…。
前半終了。
正直今日は楽な試合展開になると思っていたが、全く展開が悪い。
とりわけ二本奪われたTDはいずれもグランパスのミス絡みだ。
岐大は今日のためにかなりスカウンティングしてきているようで、
ひじょうによく研究してきている。
事実、グランパスの強力RB陣を完全にマークして大きく進ませていない。
だが、グランパスは力があるので後半は実力を発揮してくれると思う。
後半開始。
岐大の攻撃をDL#96佐々木君、
DL#62鹿島君のナイスタックルでパントとさせる。
グランパスは自陣21ヤードからの攻撃をランとパスでじりじり進み
最後はFGを決めて、6-14となる。
DL#71城君のナイスタックルで
岐大は自陣10ヤードからの攻撃だったが、パントとなる。
グランパスは自陣20ヤードからの攻撃。
ここは何とか一本TDを奪って同点としたいところだ。
パスとランが次々決まり、
最後はキャプテン#9中島君へのTDパスが決まって、12-14となる。
ここは点差からいえばツーポイントコンバージョン狙いだ。
RB#28村松君が中央突破して、2点を得る。
さすが村松君の突進力はすごい。
14-14の同点となる。私はまずはほっとする。
しかしまさかこんなに苦戦するとは思っても見なかった。
下級生の活躍を見たかったが、今はそれどころではない状況だ。
WR#9中島 RB#28村松
第4Qに入る。岐大は21ヤードのFGを決めて、
14-17とリードを奪われる。
「話が違うなあ…」と私は何度も心の中で呟く。
グランパスはQBが堀口君に代わっている。
彼はパス能力が高いのでパス中心にくるのだろうか。
しかし次に、堀口君からのパスを岐大にインターセプトされて、
攻守交替となってしまった。
岐大は中央からの攻撃となるが、
ここで一本TDを奪われると、
かなり厳しくなってしまうのでなんとか止めてほしい。
残り時間は8分と少々。
#82瀬野君のQBサックにより岐大はパント。
このパントが素晴らしく、
グランパスは自陣10ヤードからと、苦しい位置からの攻撃開始となる。
羽田君やRB#6川村君のナイスランで中央まで進むも、
4thダウンインチのギャンブルを失敗し、
攻守交替となってしまう。
#82 瀬野
モメンタム(流れ)は岐大に向いている…が
この現実を私はなかなか受け入れられない。
だんだん弱気になってきた。
今日負けると、入れ替え戦があるかも…、引き分けなら入れ替え戦はないか…、
などと完全に後ろ向きの自分がいる。
中央から岐大は攻撃開始だが、
3rdダウンロングでグランパスに
フェイスマスクの反則で15ヤード罰退…。
選手も気合が空回りしているようだ。
いよいよ厳しくなってきた…。
楽勝モードが敗戦モードになりつつある。
だが岐大はフレッシュを獲得した後、
パスを投げると、堀井君が鋭くインターセプト!!
起死回生の攻守交替だ!
よくぞインターセプトした。
しかしなぜ岐大はパスを投げてきたのか不思議だ。
残り時間を考えれば普通はランプレーを選ぶはずだ。
裏をかいたのだろうか。
グランパスは中央付近からの攻撃。
残り時間は二分弱あるので焦る必要はない。
#5 堀井
3rdダウンロングよりQB松原君からRBへ、
そして堀口君へとボールは渡る。
リバースだ!と思った瞬間、
WRの位置にいる堀口君からロングパスが投げられる。
その先にはキャプテン中島君が疾走する。
岐大DBとの勝負だ!
中島君はこちらに振り返って、ジャンプすると両手にボールをキャッチ!!
50ヤード前後のパスコンプリート!
ゴールまで5ヤードだ。応援席は沸き返る。
最後は川村君が走り抜けてTD。
21-17とリードした。
WR#9中島 RB#28川村
残り時間は30秒。
岐大はパスしかないので、
グランパス守備陣は冷静に対応して、
最後はパスインターセプトして試合終了。
#2 金澤
本当に、今日は疲れました。
最後にリバースからのロングパスが決まって勝利したが、
私はその前まで正直言ってほぼ諦めかけていた。
まさかここまで苦戦するとは思ってもみなかった。
やはり中京戦の敗北が選手たちの気持ちを下げていたのだろうか。
とにもかくにも勝利したので、優勝の可能性は残った。
最終戦の対戦校の名城大学は過去最高に強いと私は思っているが、
何とか作戦を練りに練って臨んでほしいと思う。
頑張れグランパス!