観戦記
後援会会長・門池啓史さんの観戦記を掲載します。
観戦記 名城大学戦 平成28年10月29日 atパロマ瑞穂ラグビー場
GRAMPUS後援会会長
門池啓史さん
前の試合では、岐阜大学に21‐17と辛勝したグランパスだが、
今日はいよいよ名城大学との試合が瑞穂ラグビー場で行なわれる。
グランパスは中京戦に苦杯を喫したため、現在は3勝1敗である。
仮に今日の名城戦に勝利しても、名城とは同率優勝にしかならないし、
中京大学も明日格下と思われる大学との試合には勝利する確率が高いと思われ、
その場合は三校同率優勝となる。そうなれば、全国大会出場はくじ引きとなるようだ。
いずれにせよ、今日の名城戦に勝たなくては同率優勝もなにもない。
しかし、グランパスは岐阜大学には大苦戦し21‐17でなんとか勝利したが、
名城はなんと78‐0という圧倒的大差で岐阜に勝利している。
ということは、第三者が冷静に見れば、グランパスは名城に勝てるわけがない…となってしまうだろう。
だが、グランパスは一年間今日のこの名城戦に賭けてきている様なので、
まあ、結果はやってみないとわからない、といってもよいだろう。
しかし、大変な強敵であることには間違いない。
快晴の下、グランパスのキックで試合開始となった。
今日は風が強く、その風に乗ってボールはよく飛んでエンドゾーンを超えて、
名城は自陣25ヤードからの攻撃開始となった。
グランパスはオフサイドの反則があり、名城はフレッシュ獲得。
続いてDB#8川尻君のナイスタックルがあり、名城はパントとなるが、
またもやグランパスのオフサイドの反則があり、名城は自動的にフレッシュを得る。
せっかくのパントだったのに、グランパス選手は気合が入りすぎてそれが裏目にでているような気がする。
冷静にプレーしてほしいものだ。
次のシリーズはLB#5堀井君のナイスタックルもあったが、名城RBは中央を走り抜けて20ヤード走る。
しかし、ここでまたもやグランパスのオフサイドの反則がある。
つまらない反則で、本当にもったいない…。
次のシリーズはLB#57岡田君と堀井君のナイスタックルがあり、名城はパントとなる。
私はほっとする。
グランパスは自陣10ヤードからの攻撃開始。
RB#6川村君が右オープンを21ヤード走る!素晴らしい走りだ。
先発QB#4堀口君(いままでは#84だった)はRB#26羽田君へ横パスをすると、
羽田君は20ヤード近く走る。
今日の試合は東海一を誇るグランパスRB陣がどの程度名城に通用するか注目しているが、
いまのところはよい感じだ。
そして両RBのまたしてもよいランが続き、名城ゴールまで14ヤードまでと迫った。
LB#5堀井 QB#4堀口
第2Qに入る。TDのチャンスが訪れたが、
グランパスにビロウザウェストの反則があり、15ヤードもの罰退を受けてしまう。
結局このシリーズはパントに終わってしまった。
せっかくよい攻撃をしていたが、またもや反則でチャンスを逃してしまった。
最強の名城にこのように反則を多く犯しているようでは話にならない。
名城は自陣12ヤードからの攻撃だったが堀井君のナイスタックルもあり、パントとさせる。
このパントが風に乗ってよく飛んで、グランパスは自陣19ヤードから攻撃となる。
ここで羽田君が右オフタックルを抜けて、45ヤード走る!
いやいや、毎度のことながらよい走りです。
グランパスはフォルススタートの反則で下がった後、羽田君がゴールに向けて走るも
タックルされボールをファンブルし、攻守交替となってしまった。惜しい…。
名城は自陣8ヤードからの攻撃だったが、ランとパスで中央まで進み、
名城エースWRにパスを投げると、WRは50ヤード近く走り抜けてTDを奪う。
TFPは失敗し、まずは0-6とリードされる。
名城のキックをリターナーに入っている羽田君が36ヤードまで返す。
リバースプレーにより、キャプテン#9中島君が18ヤード走るも
次にパスインターセプトされ攻守交替になってしまった。
その後両者決め手にかけて、0-6で前半終了。
RET#9 中島
前半をみれば、グランパスは健闘をしていると思う。
タックルもよく決まって、名城の攻撃をよく抑えているし、攻撃もRBがよく走っている。
ただ、反則が多すぎたことが誠に惜しい。
せっかくのチャンスを逃してしまっているようだ。だが6点差なので、後半は期待できる。
グランパスは自陣25ヤードからの攻撃だったが、パントに終わる。名城は自陣34ヤードからの攻撃。
名城QBキープのランで大きく進んだ後、
またしてもドロー気味のQBキープでゴール直前まで走られてしまう。
最後は簡単にオープンを走られてTDを取られる。
TFPはまたしても失敗したが0-12と差は広がる。
その後グランパスは名城陣深く進むも、決め手にかけてパントとなってしまう。
0-12で第4Q突入。グランパスは善戦しているので、まだ試合はどうなるかわからない。
今日の日のためにかなりスカウティングしてきたことが私にもよくわかる。
グランパスは攻守とも前回の岐阜大戦とは見違えるほどよい内容だ。
名城は名大陣に入って、4thダウンインチをギャンブルして成功させる。
そしてゴールまで28ヤード地点でもギャンブルを成功させ、
最後はRBに右オープンを17ヤード走られ致命的なTDを奪われてしまった。
TFPはまたしても失敗したが、0-18となる。
グランパスはリターナーに入っている川村君が、ブロックをうまく使い、
走りに走って名城陣30ヤードまで返す!素晴らしい走りです。
数プレー後、羽田君が上手いカットバックで20ヤード走ってTD!いいぞいいぞ!
TFPはツーポイントコンバージョンを試み、成功した。
と思ったら、グランパスのイリーガルフォーメーションの反則で5ヤード罰退し、
再度2ポイントコンバージョンを試みるも失敗。
残り時間8分弱で6-18と12点差なので、まだ逆転も可能ではあるが苦しい。
次のグランパスのキックは当然ながらオンサイドキックだ。
これがうまくバウンドしてグランパス選手がボールを抑えて、グランパスの攻撃となる。
RB#6川村君が20ヤード近く走って、ゴールまで30ヤードと迫る!流れはグランパスに来ている。
と思ったが、4thダウンギャンブルを失敗し、名城の攻撃となってしまった。
名城はパスとランで名大陣深く進み、最後は決定的なフィールドゴールを決めて、6-21となる。
残り時間は2分を切って、このまま試合終了となってしまった。6-21で敗北…。
RB#26羽田 RB#6川村
今日のグランパスは、前半つまらない反則が多かったことが致命傷になったと思うが、
大健闘したといってよいのではないだろうか。
スタッツ(記録)を見ても名城と大差はなかった。
さすがに名城は強かったが、本当にグランパスはよく食い下がったと思う。
そんな選手・スタッフに私はエールを送りたい。ありがとう!
秋の傾きかけた日差しを浴びて整列する選手、スタッフを見て、
「今年も終わったのか…」、四年生ともこれでサヨナラか…と、私は感慨無量となってしまった。
名城大学は昨年九州代表に負けているので、今年は東海代表としてぜひ勝利して頂き、
そして関西の強豪大学に立ち向かっていってほしいと思います。頑張れ名城!
これで四年生は引退となる訳ですが、
名城を倒すことに賭けてきて、それが実らなかったことは心残りだと思います。
しかし、この残念な気持ちをバネに今後の人生に役立ててほしいものだと思います。
社会にでれば、苦しいことも多々あるかとは思いますが、
グランパスの日々を思い出せばそれも乗り切ることができると私は思います。
「君達には、輝ける日々がある!」
最後に父母後援会の皆様には諸々ご支援頂き、また熱烈なる応援も頂き心より御礼申し上げます。
また、若山HCはじめ、監督コーチ陣の方々、斉藤部長、OB会の皆様にも御礼を述べたいと思います。
ありがとうございました。
門池啓史