観戦記
後援会会長・門池啓史さんの観戦記を掲載します。
観戦記 関西学院大学戦 平成29年11月26日
at名古屋市港サッカー場
GRAMPUS後援会会長
門池啓史さん
グランパスは先週、全国大会三回戦で
九州代表の西南学院大学に勝利し、
今日はいよいよ関西第二代表、
関西学院大学との四回戦が
名古屋市港サッカー場で開催される。
この試合は全国大会の準々決勝にあたり、
グランパスは全国大会のベスト8に残った格好になった。
今日の対戦相手の関学は日本のフットボール界を
常にリードして何度も日本一になり、
名実共にまさに日本を代表する大学である。
まずは、そんな素晴らしい大学と
グランパスが試合できることに感謝したい。
正直言って、グランパスがこの関学に勝つことは
極めて困難であることは誰もが知っている。
私の本音を言えば、
1本でもタッチダウンを取って欲しいことと、
何とか50点未満に関学の攻撃を抑えて欲しいことだ。
またグランパスの強力オフェンスが
どの程度関学に通じるかひじょうに興味深い。
秋の柔らかい日差しの中、競技場に向う道では
紅葉した木々がとても美しい。
競技場には一時間位前に入ったが、
既に観客席はいっぱいの観客でうずまっている。
こんな光景は、私にとって初めてのことである。
また、多くのOB、OGの方がお越しになっており、
まるで同窓会の様相を呈している。
やはり、関学との対戦ということもあり、
いつもの雰囲気とは全く違う。
たいへん盛り上がった雰囲気の中、
グランパスのキックで試合は始まった。
関学はリターナーが中央まで返す。
関学は左へ横パスを通して
WRが簡単に走ってフレッシュ獲得。
ランプレーで続いてフレッシュをとった後、
関学QBは自ら走ってオープンを抜けてTD。
PATも決まって、7-0とリードする。
その洗練されたプレーには言葉もない。
グランパスは自陣25ヤードからの攻撃だったが、
進まずパント。
関学は自陣38ヤードからの攻撃を、
ランとパスで進み、
ゴール前15ヤード付近からの
4thダウンギャンブルを成功する。
最後はRBが簡単に走ってTDを取って、14-0。
グランパスは自陣30ヤードより攻撃開始。
RB#6川村君が9ヤード走って、
ショートパスも通り、フレッシュ獲得。
私は関学からフレッシュを取れたことにまずは安堵した。
しかし、RB#6川村君は10ヤード、8ヤード走って、
WR#81鈴木君へ14ヤードパスも決まって
大きく進んでゴールまで20ヤードと迫る。
意外にも、グランパスオフェンスは機能している。
とりわけ攻撃陣の柱RB#6川村君の走りは注目されたが、
よく走っている。
グランパスはゴール前13ヤードまで進んで
4thダウンギャンブルにでたが失敗して攻守交替、残念…。
関学の守備陣はとにかく集まりが早く、
いままでには見たことがないスピードだ。
関学は自陣13ヤードより攻撃。
第2Q開始。
関学はランプレーでじりじり進んで、
40ヤードのロングパスを決めて、
一気にゴール直前まで迫る。
最後は走ってTDを奪われる。
21-0。
予想したとはいえ、関学の洗練された攻撃には唸ってしまう。
グランパスは自陣24ヤードより攻撃開始。
RB#6川村君は中央を抜けると、
関学タックラーをうまく外して、独走となる!
「走れ!走れ!」
RB#6川村君は70ヤード前後走って、観客席は大騒ぎだ。
RB#6川村君の走りは関学にも通用している、素晴らしい。
ゴールまでは10ヤードもない。
RB#6川村
しかし次にグランパスはQBサックを決められて
大きく後退して、
4thダウンFGを狙いにきた。
その距離は40ヤード前後あり、成功する確率は低いが、
キッカー#25林君がボールを蹴ると、
低い弾道でボールは両ポストの中を通った!
素晴らしい、3点を関学から奪った。
これで完封負けはなくなった、
と低いレベルのことを私は考えてしまう。
21-3。
喜びはつかの間だった。
次に関学は簡単にロングパスを決めて
TDを奪って28-3と差は広がる。
リターナー#29鈴木君はよく走って、
自陣37ヤードまで返したが、後が続かず、
パントとなってしまった。
次に関学はまたもや一発ロングパスを決めてTDを奪って、
35-3と大きく離される。
関学のQBのパスは正確だし、WRはDBを簡単に抜き去り、
絵に描いたようなロングパスが決まる。
これは現在のグランパスの守備力では
防げないのではないか…。
35-3で前半終了。
いやいや、さすが関学は攻守ともレベルが違う。
私は試合前、先にグランパスがTDを奪って
関学が浮き足だって…と妄想していたが、甘かった。
しかし後半関学は多少選手を入れ替えてくるだろうから、
グランパスがTDを取る可能性がないわけではない。
とりわけRB#6川村君の走りは
関学にも通用しているのが心強い。
後半開始。
グランパスは自陣35ヤードからの攻撃だったが、
QBサックを受け大きく後退して、パント。
関学は自陣22ヤードからの攻撃で、
ランプレーを中心に進んでまたもやTDを取る。
41-3と差は広がる一方だ。
何とか50点未満で抑えて欲しいものだが、難しそうだ。
グランパスは自陣31ヤードより攻撃開始だが、
今日のキックオフリターンはなかなかよく返している。
RB#29鈴木君が8ヤード走ったが、続かずパント。
このパントがたいへんよく、
関学は自陣10ヤードより攻撃開始。
第4Q開始。
ここで関学のロングパスをDB#32久保田君が
パスインターセプトだ!
やったぞ!
DB#32久保田
そして関学にパーソナルファールがあり、
グランパスは敵陣22ヤードからの攻撃と、チャンスだ。
ここは何とか頑張って欲しい。
そしてグランパスはパス成功した後、
RB#6川村君が11ヤード走って念願のTDだ!!
観客席は大騒ぎである。
やったぜ!
夢にまでみた(ややオーバーか、笑)TDを
関学から奪ったのだ。
そして、PATは2ポイントを狙って成功し2点追加だ、
素晴らしい!
42-11。
グランパスはオンサイドキックにでたが、
関学に抑えられてしまい、残念。
関学はランプレーを続けてまたしても簡単にTDを取って、
49-11となる。
グランパスは自陣30ヤードから攻撃。
数プレー後、RB#6川村君はまたもや
関学タックラーを振り切って走る!
走って走ってゴールまで10ヤード地点まできた!
50ヤード近いランだった。
QBは二年生QB#9滝川君に代わって、
そして最後はWR#81鈴木君へのTDパスが決まった!
「やった!関学から2本もTD取ったぞ!」
観客席はグランパスが勝利したかのように大騒ぎだ。
WR#81鈴木
再度2ポイントを狙いにきて失敗したが、
49-17となる。
グランパスはオンサイドキックを試みたが、
関学に抑えられて、数プレー後、
49-17で試合終了となった。
関学は確かにとても強く歯が立つ相手ではなかったが、
それでも、グランパスは50点未満に押さえ、
しかも2本もTDを奪ったことには大拍手を送りたい。
とりわけRB#6川村君を主体とした攻撃陣は
関学にもかなり通用したことが、素晴らしかった。
それはグランパスの攻撃スタッツが
計263ヤードだったことに証明されている。
そのうちランで219ヤード獲得したことも特筆される。
ランプレーだけでいえば、関学と大差ないスタッツだ。
今日お集まりになりグランパスを応援した方々も
満足した結果だったと思う。
これで、グランパスの今シーズンは終了した。
今年、グランパスはあの名城に完勝して
創部初の東海リーグ全勝優勝を果たし、
全国大会では九州代表にも勝利し、
そして関学に善戦したことには本当に頭が下がりました。
春の試合結果からみればまさかこんなに大躍進すると
私は思ってもみなかったです。
これも一重に、若山ヘッドコーチを始めコーチ陣と
選手スタッフの努力の賜物と、敬意を表します。
毎試合応援に駆けつけて頂きました
父母後援会やOBの皆様にもお礼を致します。
また、長年グランパスの部長をして頂いております
齋藤部長には心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。
これで四年生諸君はグランパスを去るわけですが、
こんな素晴らしい経験をされ、羨ましい限りです。
これは皆さんの一生の宝物です。
この宝物を胸に抱いて、今後の長い人生を
歩んでいって欲しいものだと思います。
困難な時もこの経験を思い出せば乗り越えられます。
ありがとうグランパス!
(これは観戦記ですので、データ・プレー他に間違いが
あった場合はご容赦くださいませ)