観戦記
後援会会長・門池啓史さんの観戦記を掲載します。
観戦記 名古屋工業大学戦 平成29年9月18日 at名古屋市港サッカー場
GRAMPUS後援会会長
門池啓史さん
前週、グランパスは
開幕試合の南山戦に辛くも勝利した。
私の個人的な予想とは異なり大苦戦だった。
早々とTD(タッチダウン)を重ねて
19点差をつけたが、
後半南山の猛追にあって一時は逆転された。
しかしグランパスは再逆転をして
何とか勝つことができた。
心配なのは南山のランを止められなかった守備陣と、
何度も見せたボールファンブルだ。
せっかく試合をコントロールしていても肝心な場面で
ボールファンブルリカバーされてしまい、
すべて相手への得点に繋がった。
今日の相手は名古屋工業大学(名工大)である。
名工大は二十年以上二部に所属していたが、
昨秋、入れ替え戦に勝利し一部に昇格してきた。
普通に考えて、グランパスにとって
一部昇格チームであれば楽勝と思われても
間違いないかもしれないが、
今年の名工大はそんなことにはならないと思われる。
前週、名工大はあの名城大に第3Qまで
全くの互角に戦ったのだ。
とりわけ攻守のライン陣が強力だ。
正直いって、
グランパスは前回の南山戦のような内容では
勝てないと思っている。
と、ここ二週間ばかり
今日の試合を私はあれこれ考えていた。
台風が去った秋晴れの下、
グランパスのキックで試合は始まった。
いきなり私は驚いた。
グランパスは予想外のオンサイドキックできたのだ。
ころころころがったボールは
10ヤードラインを超えると、
グランパスの選手が抑えた!
通常、試合開始直後のキックをオンサイドでくることは稀だ。
一部昇格したばかりの相手に、
今日のグランパスは気合が入っているなと思うが、
その意気込みは評価しよう。
K#82瀬野
名工大陣40ヤードから
グランパスの攻撃は始まった。
最近急成長しているエースQB#1松原君が、
れいによって左オープンを10ヤード走る。
今日も彼のQBキープは
名工大にとって脅威になるはずだ。
しかし続かずパントとなり
名工大は自陣12ヤードより攻撃開始。
DE#7太田君がナイスタックルの後、
LB#82瀬野君もナイスタックル。
そしてLB#27家田君も
素晴らしいタックルでロスをさせて、
名工大はパントとなる。
何か今日は守備陣が前回とは見違えるようだ。
LB#27家田
グランパスは名工大陣40ヤードより攻撃と、
チャンスだ。
絶対的エースRB#6川村君が右に左に走って、
31ヤード走る!
最後はQB#1松原君が簡単に左オープンを走ってTD!
誠に、幸先がよい。
PATも決まってまずは7-0とリードする。
QB#1松原君とRB#6川村君のコンビは
グランパス攻撃の柱だ。
次のシリーズはDL#7太田君のナイスタックルもあって、
名工大はパントとなる。
グランパスは中央付近より攻撃開始。
WR#17長谷川君が3rdダウン10ヤードの場面で
名工大LBとDBを振り切って
10ヤードパス、コンプリート。
名工大のラフィングザパサーの反則があり、
大きく進んだところで、
ショートパスを受けたRB#6川村君は
名工大のタックルを払いのけて、
17ヤード走ってTD!
いやいや、
RB#6川村君のランはだれも止められません。
間違いなく東海NO.1のRBだ。
14-0とリードするが、
これは私にとって意外な展開である。
今日は守備陣も機能していて、
南山戦とは別チームのようにも思えるほどだ。
RB#6川村
第2Q開始。名工大は自陣25ヤードからの攻撃。
ここで名工大のロングパスを
DB#8川尻君がインターセプト!
攻守交替だ。
グランパスは中央付近からの攻撃開始。
WR#10林君へ10ヤードと9ヤードパス成功。
RB#6川村君は10ヤードランの後、
次のプレーでは上手いカットバックで
タックラーを跳ねのけて、
21ヤード走ってTD!
21-0とリードする。
何かよい意味で話が違ってきている(笑)。
正直今日は
非常に厳しい内容になると私は思っていたので、
何だかやや気が抜けてしまう。
その後名工大は
二本のFG(フィールドゴール)を外して、
21-0で前半終了となった。
前半を終わって、21点差は
まあセイフティリードと言ってもよいかもしれないが
もう一本FGでも奪えばこれで勝負は決まると思う。
今日のグランパスは
攻撃も守備も上手く機能しているので
安心して見ていられる。
逆に言えば、名工大は名城大戦でみせた
素晴らしいライン陣のプレーがあまり見られない。
相性というものがあるのだろうか…。
後半開始。
グランパスは自陣33ヤードから攻撃開始。
WR#81鈴木君のナイスランはあったが、
パントとなる。
名工大は自陣41ヤードからの攻撃だったが、
DL#52山本君のQBサックがありパントとさせる。
グランパスは自陣12ヤードから攻撃開始。
WR#81鈴木君へ12ヤードパスが成功したが、
次のプレーでQBサックを受けてボールをファンブルし
これを名工大が抑えて攻守交替となってしまった。
ゴールまで18ヤードとピンチだ。
しかし、DL#7太田君の二度のQBサックがあり、
名工大は4thダウンギャンブルを失敗する。
DL陣
グランパスは自陣29ヤードからの攻撃で、
QBは二年生のQB#9滝川君に代わる。
二回連続、RB#6川村君が走りに走ったが、
ホールディングと
背後からのブロックの反則を連続して取られて、
全て幻に終わってしまった。
今日はホールディングの反則が多いことが
やや気掛かりだ。
第4Qに入る。
後半に入りTDは奪えなかったが、失点もなく、
今日の内容からすれば
グランパスの勝利は間違いないところだ。
名工大は自陣20ヤードより攻撃。
QBキープやミドルパスで進むも、
4thダウンロングのパントフォーメーションから
フェイクプレーで走ったが
フレッシュに到らず、攻守交替となった。
これでほぼグランパスの勝利は確定した。
その後名工大はまたしても4thダウンから
フェイクプレーをみせたが、
グランパス守備陣は止める。
グランパスは残り時間2分を切ったところで、
QBがニーダウンして試合終了。
21-0。
結局後半は得点できなかったが、
後半も安定した試合運びで
名工大の付け入る隙はなかったと思われた。
前週の南山戦を見て、
今日は一体どうなるのかと不安一杯だったが、
その不安は全くの杞憂に終わった。
とりわけ心配された守備陣は素晴らしく、
よほど名工大を研究してきたのだろうか。
それはスタッツ(記録)に明確に表れている。
名工大は31回ランを試みて、
進んだのは50ヤードでしかない。
グランパス守備陣は
平均約1.6ヤードのランに抑えている。
逆にグランパスは
28回のランを試みて181ヤード走った。
平均約6.5ヤードも走っている。
この差が今日の試合を象徴している。
とりわけRB#6川村君の走りは頭抜けていて、
名工大守備陣は全く振り回されていた。
それと、グランパスのボールファンブルも
一回だけだったので評価したいと思う。
次週は、強豪中京大学との試合だ。
今日の試合内容であれば
十分勝機はあるのでこれに勝利して、
いよいよ「単独優勝」に向ってほしいものだ!
(これは観戦記ですので、データ・プレー他に間違いが
あった場合はご容赦くださいませ)