ヘッドコーチ-伊藤徳久-
「Change」
この冊子を手にしているのは、新入生、現役部員、OB、父母・後援会の皆様など、
様々な年齢、立場の方々であろうが、名古屋大学アメリカンフットボール部Grampusに
過去、現在、未来に対し関わりを持つ方と思う。
そのような皆さんにGrampusについて私の思いをお伝えしたいと思う。
Grampusは東海学生リーグにおいて、創部以来6回の優勝を果たしており、最近4年間をとってみても、
優勝(同率)・3位・優勝(同率)・2位と優勝争いをし続けてきた。
常にTOPを目指し、その実現に向けて様々なACTIONをする、それが我々GrampusのDNAである。
しかし、我々の悲願である単独優勝は果たせていない。そのためにはまだ何かが足りないのである。
今年の新チーム幹部に私は次の言葉を伝えた。
The only constancy in life is change. (人の世に不変なものは変化のみ)
これは、元世界銀行副総裁の西水さんのメンターであるブータンの雷龍王4世の言葉である。
我々を取り巻く環境は常に変化している。その変化に気づき、危機感を持つことがなければ、
周りから取り残されて衰退の一途をたどることになってしまう。
我々は常にその剣が峰に立っていることを自覚すべきである。
ありたい姿の具体化、現実の直視、その間のGAP、そしてそれらを埋める方策の立案と実行。
これをどのように遂行するかが勝利への道筋としてやってきた。
しかし、それだけではなく、変化を捉えること、予測することを付け加えなければ新しい結果を
生むことは出来ない。過去のデータを積み重ねてもそれでは周回遅れを挽回するに過ぎないのだ。
この危機感を共有し、新しい一歩を踏み出すことが必要である。
共有、そのために、我々は全員が同じ一点を見て突き進まなければならない。
その重要なポイントは、仲間・組織に対する愛情と誇りである。
Grampusというチームが好きだ、仲間が好きだ、これを守るために何かをしなければならない、
という心である。それが、自身を変え、Grampusを変え、強くする原動力である。
このことは、実はすべての活動に共通して言えると思う。
新入生の皆さんの前には大きな可能性の海が広がっている。
しかし、合格した、という過去ではなく、これから起こる変化に対応して
更に成長することが肝要である。
是非、我らGrampus Familyの一員になって頂き、自分自身を変革し、
夢を実現する方法論を共に体感してもらいたいと強く願う。