観戦記

後援会会長・門池啓史さんの観戦記を掲載します。

観戦記 中京大学戦 平成17年10月2日 at四日市ドーム


GRAMPUS後援会会長
門池啓史さん

先週、強豪名城大学に圧勝したグランパス。
本日は四日市ドームにて強敵中京大学との試合が行われる。

先週は攻守ともに絶好調だったグランパスとしては今日もあの勢いで中京大学をも圧倒したいところだ。

今日の試合は、フットボールとしては珍しい夕方開始のナイトゲームである。

グランパスのキックオフにて試合が始まった。
中京大学自陣28ヤードからの攻撃となる。しかし、これを難なく押さえパントとさせる。

「おっ、今日もディフェンスは調子よさそうだ」と思う。

しかし中京のパントはグランパス陣5ヤードでボールデッドとなってしまった。
中京大学にとってはナイスパントだ。

グランパスの攻撃開始。
自陣のゴールライン近くということで、ランプレーを続けた後、

3rdダウン6ヤードから、#16QB本間君はパスを投げようとした。

レシーバーは皆、中京のセカンダリーにカバーされている。

しかし本間君はWRに強いパスを投げた。

私が「やばい!」と思った瞬間、中京DBにインターセプトされてしまった。

名大陣16ヤードでのターンオーバーだ。もうゴールはすぐそこである。

ピンチ!
「いやいや、ここは強力ディフェンスで守ってくれるに違いない」と願う。

しかし、次のプレーで中京大学RBはオフタックルを簡単に抜け、タッチダウン(TD)を取ってしまった。
「まあ、仕方ないか・・・・」。

その後両チームの一進一退が続いた後、中京大学陣40ヤード付近から、中京RBの60ヤード独走TDを与えてしまう。
0-13と簡単にリードを許してしまった。

しかし、「まだTD2本差なら追いつけるぞ、」と自分自身に言い聞かせる。

第2Qに入っても中京大学の怒涛の攻撃は続く。
今日は、いつものグランパス強力ディフェンスも押されている。

中京大学は名大陣1ヤードからの4thダウンギャンブルを決め、またもやTDをもぎ取った。
PATは失敗したが、0-19、ついにTD3本差となってしまう。

フットボールでTD3本差というのは、簡単に追いつける差ではない。
野球で例えれば、5、6点差といったところか。


「うーん、3本差か、きついよなあ、予定と違うよねえ・・・。」と私は心の中で唸る。

隣に座っているOB会長ともついつい、後ろ向きの会話を交わしてしまう。

中京大学のキックオフで試合開始。
高く遠くボールは舞い上がる。中京のキッカーは素晴らしいな、と思う。

名大陣7ヤードから攻撃再開だ。#45一年生の野田君に30ヤードのパスが決まる。
次のプレーではまたもや一年生レシーバーの#12佐藤君にパスが決まった。

しかし、これは簡単に取れるパスではなかった。
一年生がたいへん活躍している。

先週の名城大学戦で一年生レシーバー君たちは、かなり自信がついたのではないだろうか。
最後は#17エースRB兒島君のランでようやくTDを取った。
PATも決まり、7-19となる。

「よし、2本差だ。」私は元気が出てきた。

しかし、名大のキックオフを50ヤードまでリターンされ、
次のプレーで中京のWRはグランパスDBを完全に振りきり、50ヤードのTDパスを通されてしまった。

またもやTD3本差となってしまう。

「うーん、せっかく1本取り返したのになあ・・・、すぐ取られるかなあ・・・。」
中京大学のキックオフをグランパスは中央付近までリターンし、次のオフェンスで#8WR中村君にロングパスが決まる。

そして、またもや30ヤードのパスが中村君に決まり、TD!
13-26。「よし、また2本差だ!」




喜んだのもつかの間、またもや簡単にロングTDパスを中京大学に決められ、13-33となり前半終了。

なかなかこちらが思うようには試合は進まない。

やはり中京大学は強いと思う。


グラウンドでは、中京大学チアリーダーさんたちの華麗なダンスが披露されているが、私の目の中には入ってこない。

正直に告白すると、先週の名城大学戦で圧勝したグランパスを見て、

「優勝したら、祝勝会をどこでやるのかな、またOB会長と相談しなきゃね、」

と内心思っていた自分が切なくなってきた・・・。
「世の中、いや、フットボールは甘くないよね・・・」と思っていたら後半開始となった。

後半始まってすぐ、中京大学に60ヤード独走TDを取られ、13-40となる。
その後も、中京大学陣30ヤードからのグランパスのパスを中京LBに簡単にインターセプトされ、
70ヤード以上の独走TDを与えてしまう。

連続してTDを与えてしまった。
13-47。




どんどん点を取られる、絶望的な点差となってしまった。
グランパス・ディフェンスは4-4のディフェンス体型を取っているせいか、よくランプレーは抑えている。

が、一発ロングゲインを与えてしまうケースが多々見られる。
せっかくよくディフェンスしても、結果として機能していない。


第3Q半ば、グランパス中央付近からの攻撃から#17兒島君の独走ランで60ヤードTDが決まり20-47となる。

しかし、すぐまたTDを取られ、20-54となり一方的な試合となりつつある。

第4Qに入り、#45一年生の野田君に45ヤードのロングパスか決まりTD。
26-54だが、いかんせん点差は大きい。
しかし、立て続けに中央付近から#12一年生の佐藤君に50ヤード近いTDパスが決まり33-54となる。

それにしても一年生レシーバー君たちは、素晴らしい。
中京DB陣の厳しいチェックの中、難しいパスも取っている。



中京大学陣30ヤード付近から中京4thダウンパントをグランパスはブロック!
#44ディフェンスの中心、松沢君がボールをもってゴールに向かい走る!
「行け、行け、松沢!!」
TD!PATも決まり40-54となる。残り時間はまだ4分以上ある。

「ええ、2本差!?」
「これはひょっとすると、ひょっとするかも」と思う。
しかも流れは完全にグランパスに向いている。よくここまで盛り返したものだ。

グランパスのキックオフだが、ここは当然ながらオンサイドキックを蹴る。
コロコロと中央付近をボールは弾む。
これをグランパスが押さえて、再びオフェンスだ!
これはすごい、グランパスは勢いづいている。応援席も最高に盛り上がっている。



しかし、次のシリーズでパスをインターセプトされて、無念、無念のターンオーバー・・・。
「あーあ」グランパス応援席からため息がでる。
残り時間が少ないので見え見えのパスだが、これも致し方ないだろう。

これで勝負あった。


最後に中京に一本取られて、40-61でゲームセット。
しかし、一時は大差のゲームとなるかと思われたが、よくグランパスは盛り返して40点も取ったものだ。
最後のパスインターセプトがなければ、ひょっとすると?などと思っては見たが、
そんなにうまくはいかないのだ。

今日は負けてしまったが、まだグランパスに優勝の可能性は残っている。
そのためには一週間後の南山大学には絶対勝たなければならない。
南山も強敵だが、今のグランパスの力なら決して勝てない相手ではない。
ぜひ、勝利して優勝してほしいものだ。

がんばれグランパス!

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