観戦記

後援会会長・門池啓史さんの観戦記を掲載します。

観戦記  中京大学戦 平成19年9月8日 at長良川メドウ競技場



GRAMPUS後援会会長
門池啓史さん

さあ、今日は秋のシーズン開幕試合、中京大学戦が長良川メドウ競技場で開催される。
今年も名城、中京、南山、名大と四校の力が拮抗していて、
どこが優勝してもおかしくないような力関係だといわれている。

下馬評では名城が頭一つリードしているともいわれているが、どうであろうか。
いずれにせよ、グランパスにも十分優勝のチャンスがあることは間違いないであろう。

開幕戦からいきなり強豪中京大学との戦いであるが、今日勝てば勢いにのることができる。
が、負けてしまえば大きく優勝戦線からは離脱してしまう。
本当に重要な一戦である。

中京大学にはここ数年善戦しているが後一歩というところで負けてしまっている。
今日はなにがなんでも勝利して欲しいものだ。

9月に入っても暑い日が続き、今日も予想最高気温が34度である。
真夏の暑さで、両チーム選手諸君にとって熱中症などは大丈夫だろうか。

グランパスのキックオフで試合開始。

蹴られたボールは惜しくもエンドゾーンを超えてしまったため、中京自陣20ヤードからの攻撃開始となった。
中京はじりじりと1stダウンを重ね名大陣まで攻め入るものの、
グランパスディフェンスはパントとさせ、攻守交替。
グランパスは自陣20ヤードから攻撃開始だ。

RB#21高木君が大きくロングランをして中央付近まで進む。
しかし、次のシリーズで1stダウンが奪えず、パントとなる。

ここで、パンターが蹴ろうとしたボールを中京がブロックする。
中京は名大陣35ヤードからの攻撃となる。

これはピンチだ。

ジリジリと中京は攻め、最後はRBのショートランでタッチダウン(TD)を奪われてしまった。
ポイント・アフター・タッチダウン(PAT)も決められ0-7となる。

「うーん、強豪相手に先取点を取られたか・・・」とため息。私は顔の汗を拭う。

中京のキックオフをグランパスは自陣40ヤードまで返し、攻撃開始だ。
早めにこちらも1本取り返したいところだ。

次のシリーズでRB#35奥村君が大きくゲインしたと思ったら、
ここで、グランパスにホールディングの反則があり10ヤード罰退となる。
今日は二回目のホールディングだ。

ここで私は昨年の中京大戦を思い出した。
グランパスはつまらない反則を多く犯し、負けてしまった。
私は反則で負けた試合だったと思っている。
それを思い出し、嫌な気がした…。

次のシリーズで、WR#12佐藤君へのリバースプレイが、まんまと成功し20ヤード以上ゲインする。
見事なトリックプレーだ。
ゴール直前2ヤードまで進んできたが、1stダウンなので、ここはじっくりダイブプレーでTDをとるだろうと思った。

しかし次のプレーで佐藤君へのパスが決まってTDだ!

私も見事にだまされた。
PATも決まり7-7の同点となる。

ここまでは互いの力は拮抗しているようだ。
予想されたとおり、予断の許さない試合内容となっている。


#17、#12によるPAT

中京の攻撃は自陣40ヤードから始まった。
次のシリーズで中京QBは15ヤードのパスをWRに投げた。
これは決まってしまうな、と思った瞬間。

横から#6、今日はCBにも入っている野田君がするっと横に入った。
そして投げられたボールをさっと奪ってしまった!
パスインターセプト、ターンオーバーだ!

私はびっくりした。
あの絶妙な野田君のポジショニングと、するっと入ってボールを奪う能力は本当にセンスがよい。
運動能力の高さを今日も見せ付けられたシーンだった。

ここで第2Qに入る。

野田君のインターセプトで攻守交替したグランパスはこのチャンスをしっかりものにした。
パスとランを決め、最後はWR#8中村君へのリバースプレーがまたしても成功し、
13ヤード走りTDを取った。

PATも決め14-7とグランパスはリードする。

野田君のインターセプトは今日の試合の分かれ目となるかもしれないと私は思う。
「これは、勝てるかな…」と私は思わず、心の中で呟いた。

その後またもや野田君のインターセプトが決まったが、決定的なプレーがなく前半終了間際、
逆に中京にフィールドゴール(FG)を決められ、14-10となった。

本当に接戦だ。
しかしここはTDを与えず、FGでよく抑えたのがよかった。

14-10で前半終了。

試合開始直後は互いに力が拮抗していたが、その後はややグランパスが押しているような気がする。
それはオフェンスラインが中京のディフェンスラインに勝っているからだと思われる。

それと、LB#27小林君のいたるところでのナイスタックルがあげられる。
ロングゲインになりそうなランを何回も押さえたのが印象的だった。

ただ、グランパスに反則が多いのが気掛かりだ。
こういう競った試合だと、昨年のように、それは致命的になるからだ。

ハーフタイム中こんなことをグランパスOBの方と喋っていたら、あっという間に後半が開始となる。

後半開始。

中京のキックをグランパスは30ヤードまで返し、攻撃開始だ。
RBのダイブプレーが何度となく続く。

同じプレーの連続なので、中京にアジャストとされるのではないかと思われたが、
それが結構ゲインしているのだ。
やはりオフェンスラインが強力だからだろうか、みえみえでも中京はアジャスト出来ていない。

中京のDB陣もグランパスのWRを無視するくらいランプレーに反応し、前にでてきている。
しかしライン戦で勝っているため、確実にゲインできている。

最後は高木君が15ヤード走りぬけTDをとる。


#21のロングラン

PATも決まり21-10となった。
雰囲気的に、もう1本TDを奪えば勝てると思う。
グランパスのペース、いい感じでゲームは進んでいる。

その後、グランパスは中京陣15ヤードからFGを狙うも、
中京の好ディフェンスに阻まれ失敗する。

21-10でいよいよ第4Qに突入だ。

中京は自陣15ヤードからのロングパスを、DB#13奥村君がぎりぎりのところでカットし、
4thダウンパントに持ち込ませる。
その後グランパスはじりじりと中京陣に深く攻め入り、最後は#35奥村君のナイスランでTDをあげた。


#35のTD!!

PAT決まり28-10となる。
もうこれで勝負はあった。

中京は時間がないので、みえみえのロングパスなどを試みたり、
4thダウンギャンブルを試みたりするがことごとく失敗する。

厳しい暑さのせいか、明らかに中京の選手は疲れているのが分かる。
28-10でゲーム終了。

終わってみれば、グランパスの完勝?だったような気もする。
後半は完全にグランパスペースだった。

今日は前半、野田君の素晴らしいインターセプトから試合の流れが変わったと思う。
しかし、今日の勝利の立役者はなんといっても、ラインの選手ではないか。


DL、OLの活躍が記憶に残る

とりわけオフェンスラインは完全に相手をコントロールしていた。
やはりフットボールはラインが基本である。

それと、4年生LB小林君の活躍が素晴らしかったと思う。


#27小林がキャリアーを止める!

さて、重要な開幕の中京戦を勝利した我がグランパスは、本当に今シーズンは楽しみである。
中京に勝利したのはなんと、17年ぶりだそうだ。

オフェンス、ディフェンスもまとまっていて、たいへんバランスの良いチームに仕上がっている。
素人判断かもしれないが、ここ10年近くでは最もバランスの良いチームではないだろうか。

「これはいけるかも…」

次週、愛知学院戦は手堅く勝利し、そしてその次の難敵南山大学戦にも
今日の勢いで勝利して欲しいものだ!

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