観戦記

後援会会長・門池啓史さんの観戦記を掲載します。

観戦記  三重大学戦 平成20年5月3日 at鶴舞陸上競技場



GRAMPUS後援会会長
門池啓史さん

ゴールデンウィークの真っ只中。
今日は最高気温が30度を超えるとの予報がでている。
照りつける太陽は熱く、夏のような気候である。


応援に来てくれた新入生

本日はグランパス新チームとなって始めての公式試合が、
名古屋鶴舞競技場で開催される。
どんな新チームとなっているかたいへん興味深い。

昨秋は東海リーグで名城大学と優勝を賭けて戦ったが、
惜しくも敗退して二位に終わった。
今年こそは念願の「優勝」を成し遂げ、願わくは関西リーグ入りしてほしいものだ。

数年前から  優勝→関西リーグ入り
という話しはよく耳にしたが、
現実として、それはかなり不可能に近いものではないかと私は思っていた。
しかし、今年はそれを真剣に狙えるのではないか、と期待している。

新チームとなって一番注目されるのは、
チームの司令塔であるQBが代わったことだろう。
よって、オフェンスがどのように変貌しているか気掛かりである。

新しいQBは予想通り#6野田君がつとめることになった。
彼は運動能力の非常に高いアスリートなので、期待したいところだ。

QBとしては経験不足ではあるが、
2年前秋のシーズン始めの頃は正QBが怪我のため、
野田君は二試合程QBでフル出場した経験がある。
「彼ならやってくれるでしょう」
というのが私の期待を込めた予想である。

彼は走る能力が高いので、
QBキープがかなり増えるのではないかとも予想ができる。

不安材料としては、
ライン陣がかなり卒業したので心配だという声も耳にする。
フットボールはラインがしっかりしていないと、チームはうまく機能しない。

しかし毎年4年生が卒業するたびに、このような心配の声が聞こえてくるので、
私は 「まあ、何とかなるでしょう」 と気軽に考えている。

と、いろいろなことを考えながら、キックオフを待つ。


試合前のハドル

三重大学は昨秋のレギュラーシーズンで初めて東海リーグ一部入りしたが、
最下位で終わり、入れ替え戦で接戦をものにできず、
今秋は二部リーグでの所属となる。
過去数年間グランパスは、いずれも大差で三重大に勝利している。

三重大学のキックオフで試合開始。

グランパスは自陣20ヤード付近からの攻撃開始となる。
新チーム初めてのオフェンスは、QB野田君のキープ&ランで6ヤードゲインした。
次のプレーも野田君のランでファーストダウン(1stダウン)を取った。
そして次のプレーもまたしても野田君のランとなった。

野田君がかなり走るだろうことは予想していたが、
3回連続の野田君のランで、私も少々驚く。


#6野田のラン

しかし、次のプレーで1stダウンを取れずパントとなってしまった。

4thダウンのパントを三重大学のリターナーがキャッチするも、
ボールをファンブルし、これをグランパスがカバーしターンオーバーとなる。
グランパスは三重大陣25ヤードからの攻撃となる。

ゴールはすぐそこで、絶好のチャンス到来だ。
次のシリーズ、グランパスは4thダウンインチをギャンブルにでて、
1stダウンを奪う。

そして、最後は#17二年生のRB溝口君が2ヤードを走り
タッチダウン(TD)を取る!
ポイントアフタータッチダウン(PAT)も決まり、
7-0とまずはグランパスがリード。


#17溝口のTD、喜ぶ選手たち

グランパスのキック後、三重大は自陣25ヤードからの攻撃となるが、
1stダウン取れず、パントとなる。
グランパスは中央付近からの攻撃開始だ。

野田君キープの後、溝口君の50ヤード近い独走TDがあり、
13-0となった。

溝口君は二年生だがなかなかよい走りをしている。
ここで、第1Qは終了となった。

なぜか、私には緊張感がない。
もちろん春季はプロ野球で言えば、オープン戦のようなものであるが、
チーム力にかなり差があるので、勝敗は二の次になってしまう。

スポーツ観戦者としては少々面白みのないことではある。
などと、つまらないことを私は考えた。

第2Q開始となり三重大学は攻撃するも1stダウンが取れない。
強力なグランパスのディフェンスの前にゲインがなかなか難しいようだ。


名大DEFの激しいタックル

5分過ぎ、中央付近から野田君が走り、
タックルを次から次とかわし一気にゴールラインを走り抜けた!
素晴らしいランだ。

「野田君の走りって本当に、いいよね…」と思っていたら、
グランパスにホールディングの反則があり、幻のTDとなってしまった。
「せっかくいい走りだったのに、残念…。」

その後、野田君のパスが三重大のCBにインターセプトされ、
大きく返されるピンチもあったが、
グランパスディフェンスは点を与えなかった。

8分過ぎ、中央付近からまたしても溝口君の独走があり、
50ヤード走ってTDを取る。
PATは失敗して19-0となる。

前半終了直前、野田君の22ヤードのキープランによりTDを取り、
26-0で前半終了となった。


ハーフタイム、応援団のショーに和む観客席

前半での印象は、オプションプレーが多く、
予想通り野田君のキープ&ランが多かったということだ。
オプションプレーの多用は野田君に走力があるからだろうと思う。

ライン陣はオフェンスもディフェンスも三重大を圧倒している感じだ。
三重大のランはほとんど止められている。
やはりフットボールの基本はラインなので、まずは一安心である。

しかし、パスがほとんど決まっていないのが気がかりだ。
WRは一年生時から大活躍している、#12佐藤君という絶対的なレシーバーがいるので安心ではあるが。

しかし、今日は暑い。長袖の服を着てきたのは失敗だった。
選手は後半かなりばててくるだろう。

グランパスのキックで試合再開。

三重大は攻撃するも、ほとんどゲインできなことが多く、
1stダウンをなかなか取れない。
パスでわずかにゲインしている程度である。

9分過ぎ、グランパスはドロープレーによりTDを奪い、
33-0となる。
11分過ぎ、中央付近からの三重大のパスを
#43二年生LB、上田君がインターセプト!
前には誰もいない!!

50ヤードを1人で走りぬけTDとなる。
上田君、さぞや嬉しかったことでしょう。


#43上田のタッチダウン後

第4Qに入っても、グランパスは2本のTDを取り、
53-0で試合終了となった。
予想通りの圧勝だ。

今日の相手とはかなり力の差があったので、
あまりウィークポイントが目立たなかったが、
パスがほとんど決まらなかったことが気がかりだ。

新チームとなって日が浅いので、
QBとWRとの息があっていなかったような気がする。
それとDB陣には二年生が多く、どうなのであろうか。

しかし、新QBの野田君は走力があるので、プレーの幅が広がり
今後が本当に楽しみである。

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