観戦記

後援会会長・門池啓史さんの観戦記を掲載します

観戦記  南山大学戦 平成21年10月31日 at名古屋市港サッカー場


GRAMPUS後援会会長
門池啓史さん

開幕から3連敗してしまったグランパスだが、
先回の試合では四日市大学に良い内容で勝利した。


2009年秋季リーグ初勝利@四日市大学戦

1勝3敗となって、本日の最終戦を南山大学と戦うことになった。
今日の試合に負けてしまうと、
二部チームとの入れ替え戦出場が確定してしまう。
何とか、それだけは避けて欲しいものだ。
何せ今シーズンの一部は、名大、愛知学院、四日市、南山の4チームの力は拮抗している。


左から名大・愛学・四日市・南山

まさに横一線ではないだろうか、と誰もが思っていることでしょう。
しかし、グランパスは四日市大学戦において、
攻守共内容がよかったので、ひょっとすると今日は圧勝してくれるのかな…
などと私はこっそり思ってはいる。

陽光がさんさんと降り注ぐ、絶好の秋の日に、
南山大学のキックオフで試合は始まった。

グランパスは自陣40ヤードからの攻撃開始だ。
ドロー(パスと見せかけ、ランをするフェイクプレー)が決まり
フレッシュ(1stダウン)を取るが、
次のシリーズでは3rdダウンでフレッシュが取れず、4thダウンパントとなる。
センターからボールがスナップされ、
#31パンターの若山君の手にボールが吸い込まれていく。

蹴る、と思ったら、若山君は走り出した!
ギャンブルだ!

これが見事に決まって、1stダウンとなる。
敵陣奥深く入ってのプレーなら分かるが、
中央付近からのスペシャルプレーなので、
思わず私は、「今日は強気で行くんだな」と思う。


二回生#31若山のスペシャルプレー

しかし、次のシリーズでは進まず4thダウンパントのシテュエーションとなる。
が、またしてもここで、グランパスはパントとみせかけ、
ランプレーがきまりフレッシュを取る。
二回続けてのスペシャルプレーに私は少々驚くと共に、今日の試合にかけるチームの思い入れを感じる。


ランプレーで再び1st down獲得!

南山大学ゴール近くまで来て、
最後はWR#22安田君へのショートパスが決まりTD!
PAT(ポイントアフタータッチダウン)は決まらず、
6-0。


三回生WR#22安田

「よし、これで今日は行けるぞ!!」
と私は思う。
11月23日(入れ替え戦)には試合の予定は入れなくてすむ。

グランパスのキックオフを、南山は名大陣40ヤードまで返す。
じりじりと南山は進み、フレッシュを繰り返す。
いつもは硬い守備陣が今日はやや南山の攻撃にゲインを許している。
最後はRBに7ヤード走られTDを奪われてしまった。
PATも決められ6-7とリードを許す。

グランパスは中央付近から攻撃となる。
スクリーンパスが決まったり、パスインターフェアをもらったりして、
フレッシュを繰り返す。
ここでWR#84小野君への30ヤードのパスが投げられる!

ゴールまではすぐそこだ。

パスコンプリート!

「やった!」と歓声が響く。

しかし、グランドにはポツンと黄色い布が空しく見える。
イエローフラッグだ。
その位置からすると、
グランパスのホールディングの反則ではないかと思われる…。
案の定グランパスの反則でパスは無効となってしまった。
6-7。

第2Q開始。

グランパスは自陣30ヤード付近から攻撃開始。
一年生RB#29梶原君へのショートパスが決まり、
走って30ヤードを稼ぐ。
一年生ながらよい走りをしている。
本当に今後が楽しみな、文字通りフレッシュマンだ。

しかし、4thダウンパントとなる。
南山リターナーは自陣ゴール付近でボールをキャッチするも、
グランパス選手にタックルされた?
と思ったらうまくこれを外す。
続いてきたグランパス選手のタックルもたくみにかわす。
「??」
前を見るとグランパスの選手は誰もいない。
「そ、そんなばかな…」と思ってはみたが、リターナーの独走となってしまった。
な、なんと95ヤードも走られてTDを奪われてしまった。

パントリターンTDだ。

南山自陣ゴール付近で、最初のタックルがほぼ決まりかけていたので、
なんとも残念でならない。

6-14。

しかし、続くグランパスのシリーズはロングパスが決まり、
最後も安田君への35ヤードTDパスが決まって12-14となる。
ここでグランパスはキックではなく、2ポイントコンバージョンを狙う。
一年生梶原君がオープンを見事に走りぬけ、14-14となる。


一回生RB#29梶原広介のランプレー

ほっとする間もなく、南山はじりじりと地道に攻め、またしてもTDを奪われ、14-21で前半終了。
今日は、好調だった守備がなぜか上手く機能していない気がする。
どうしたのだろう。
攻撃は、課題のパスがそこそこ決まっているので残念だ。
もう1本TDを取られないうちに早く同点としたいところだ。
2本差になってしまうと厳しい。

後半開始。

互いに決め手に欠け、パントを繰り返した後の第3Q終了近く、
南山RBのランでTDを奪われてしまった。
ランはほとんど、南山のエースRB一人にやられている。
何とか止める方法はないのだろうか…。

14-28。

当初の楽観的な私の見方は完全に覆されている。

第4Q突入。

互いにパントを繰り返した後、グランパスはQBスニークが決まったり、
一年生RBのナイスランで敵陣ゴール近くまで行ったりした後、
最後はまたしても梶原君のランによりTD。
しかし、ここでPAT1点を外してしまう。
この失敗は実に痛い。

20-28。

1本TDを取って、2ポイントコンバージョンを決めてやっと同点としかならない。

残りは5分しかない。

厳しい。

ふと気づくと、私は声がでなくなっていることに気づき始めていた。
応援しなければならないと頭では思ってはいるが、
心の中では、あきらめかけている。

こんなことではだめだと思いつつも、心がついていかないのだ…。
すみません、後援会長がこんなことではダメなのです…。
でも、勝つにはまずこれからTDを取って、それからオンサイドキックを蹴ってマイボールとして、
そこから最低でもフィールドゴール圏内まで進み、
キックを成功させなければならない。

これを5分以内ですべて完了させなければならないのだ。
考えただけで、目まいがするほど可能性は低い…。
目の前では、時間がないのでグランパスのパス攻勢が続く。
しかし残り2分を切ったところで、4thダウンでフレッシュが取れず、
万事休す。
20-28で敗戦、入れ替え戦出場が決まってしまった。

今日の試合の獲得ヤードは、280対183と南山を大幅にリードしたが、
負けてしまった。
しかし内容から見ると、勝てるチャンスは余りなかったのではないか、
とも思った。

試合開始前の私の楽観的予想は、空しく外れてしまったのだ…。
今シーズンは、
開幕戦の愛知学院戦につまずいたのが響いたのではないだろうか。
内容では勝って、勝負では負けたとしかいいようがない試合だった。

しかしそれも過去のことである。入れ替え戦出場が決まってしまったので、
とにかく選手、スタッフ諸君は気持ちを入れ替えて、
是非とも有終の美で今シーズンを終わらせて欲しい。
客観的にみて、二部チームとはやや差があると思われるので、
順当にいけば負けるはずはないと私は思う。
ただ、二部チームには勢いがあるだろうから、受けてたってしまうとアップセットもあり得る。

とにかく落ち込まないで平常心で戦えば必ず勝てるのだ。
頑張れグランパス!!


ご観戦ありがとうございました!!
次回入替戦も応援よろしくお願い致しますm(__)m

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