観戦記

後援会会長・門池啓史さんの観戦記を掲載します。

観戦記  三重大学戦 平成22年7月4日 at名古屋大学グランド


GRAMPUS 後援会会長
門池 啓史 さん

グランパスの春シーズンも今日が五戦目で、最終戦となる。
阪大との定期戦には惜敗したが、他の三試合では何とか勝利することができた。
今日は三重大学との試合が名大グラウンドで行われる。

朝までかなりの雨が降っていたが、天気予報は外れ、
空は抜けるような青空が広がっている。

季節はすっかり夏になってしまったので、
選手諸君にはちょっと体力的にきついかなと思う。

三重大学は二部に所属しているが、毎年優勝にからんでいるので
一部昇格を真剣に狙っていることと思われる。

しかし冷静に判断すると我がグランパスとはやや力の差があるとは思うので、
どこまで三重大が食い下がってくるか興味あるところだ。

試合前練習の選手達

グランパスのキックオフで試合開始。

三重大リターナーはよく走り、名大陣40ヤードから攻撃開始となる。
しかし、最初のシリーズはグランパスのラインとLB陣に抑えられ、パントとなる。

このパントはたいへんよく、名大ゴールライン近くからグランパスの攻撃となってしまった。
この悪いポジションからロスでもするとセイフティの2点を献上することになってしまう。

通常はランプレーの連続となるが、ここでQB#9友枝君から
RB#29梶原君への8ヤードパスが決まる。
なかなかのプレーコールだと私は思う。

引き続きランプレーが決まり、グランパスはかなり前進する。
その後グランパスの反則があり、4thダウンパントとなってしまった。

続く三重大のシリーズも決め手がなくパント。
グランパスは中央からの攻撃となり、#1伊藤君、#12亀井君、#84小野君へ
連続してパスが決まって、三重大のゴール直前まで進む。

最後は梶原君が中央を抜けタッチダウン(TD)!
ポイントアフタータッチダウン(PAT)も決まり、まずは7-0とリードする。

#84小野へのパスが決まる

第2Q開始。

グランパスは自陣10ヤードからの攻撃からフレッシュをとれず、パントとなる。
しかしセンターからのボールが悪く、グランパスパンターは
ボールを確保するのが遅れて、三重大選手にタックルされた。

なんと、三重大はゴール、あで10ヤードからの1stダウンとなってしまった。
このポジションからだと完全にフィールドゴール(FG)圏内なので、
TDを奪われなくとも3点は覚悟しなければならない。

ここからグランパスの協力な守備陣が活躍し、
三重大は10ヤード近くロスする。
4thダウンから三重大はもちろんFGを狙ったが、外す。

しかし、ここで三重大キッカーに対してグランパス選手のラフィングキッカー
(キッカーに触れること=キックの最中に触れてはいけない)が発生し、
三重大は自動的に1stダウンが与えられる。

「無駄なファールだよね…」と思う。
が、またしてもグランパス守備陣が頑張って三重大に大きくロスをさせる。
三重大は再度FGを試みるも、またしても外す。
ラッキーだ。7-0は変わらず。

第2Q終了近く、グランパスは#22安田君へのTDパスが決まらず、前半終了。
7-0の結果はグランパスとしてはやや不満だろう。
せめて2本はTDを奪ってほしかった。

後半は下級生が多く出場するだろうから、1本差ではなんとも心ともない。

プレーを見つめる1年生選手

三重大のキックオフで後半開始。
グランパスは自陣45ヤードより攻撃開始となるが、あまり進まず、4thダウンパントとなる。

パンター#31の若山君はセンターからのボールをキャッチ。
蹴ると思ったら、彼はボールを持って走り出した。
右に左にとうまくカットバックを繰り返し、30ヤード走る!
見事なフェイクプレーが決まった!

勢いに乗り、パスとランでゴール近くまで進み、最後は#23坂田君のランでTDを取る。
PATは決まらず13-0となる。

フェイクプレーが決まった#31若山

三重大自陣25ヤードからの攻撃となったが、
グランパスの選手たちは前半とかなり異なり、下級生が多く出場していることに私は気づく。
なんと、一年生まで2、3人でている。

春のシーズンの段階で一年生が試合に出場するには、
高校時代でアメフトを経験していないとなかなか難しい。
しかし出身高校を見ると明らかにアメフト部がない選手もいる。

「ラグビーでも経験していたのかな」などと私は思う。
ラグビー経験者ならこの段階でも試合にでられるかもしれない。
しかしルールなどはよくわかっているのだろうか?と心配しながらも、私は心の中で笑う。

それと一番気になったのはS(セイフティ)#2、
アメリカからの留学生クアメイ君だ。

彼はアメリカの中学高校でのアメフト経験者だが、とにかくボールへの反応が素早い。
「アメリカ人で経験者」という思い込みを外しても、
彼の身体能力は素晴らしいと思う。

自分のポジションを見切って、素早くボールキャリアへ
タックルする能力には正直びっくりした。

聞くところによると、彼は8月でアメリカへ帰国してしまうそうだ。
誠に残念です。

アメリカからの留学生#2クアメイ

第4Qに入る。

三重大は名大陣20ヤード付近からの攻撃tpなるが、
LB#55一年生伊藤君が見事にQBサックを決める。

「一年生なのに凄いよね」と思い、メンバー表を見るとアメフト部がある高校出身者なので、
間違いなく彼は経験者だと確信する。(やはり経験者でした。)

その後、三重大のパスをS若山君がインターセプトしそのまま、80ヤード!
走りTDを奪って、19-0となる。

QBサックを決めるLB#55伊藤

QBは#4一年生の安田君に代わっている。
聞くところによると、彼は高校時代アメフト経験者でQBだったそうだ。
センスもよさそうで、なんとも心強い。

医学部医学科の学生で勉強も多忙だろうが、
何とか今後のグランパスを背負ってたつQBとなってほしいものだ。

期待の一年生QB#4安田

19-0で試合終了。

点差を見ればやや不満だが、後半は下級生が多く出場したのでそれも仕方ないことだろう。
しかし、今年は例年になく有能な一年生が多いと思う。
今後のグランパスに大いに期待してよいかもしれない。

これで、春のシーズンはすべて終了した。
暑く苦しい夏を乗り切り、9月からの秋のレギュラーシーズンでは
何とか優勝を勝ち取ってほしいものだ。

ファイトオン!グランパス!

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