観戦記

後援会会長・門池啓史さんの観戦記を掲載いたします。

観戦記 中京大学戦 平成25年9月28日 at四日市ドーム



GRAMPUS後援会会長
門池啓史さん

開幕から、南山大と三重大に比較的楽に勝利したグランパス。
本日は中京大学との試合が四日市ドームで開催される。

中京大学はもちろん東海リーグでは常にトップレベルの力があり強豪である。
しかし今シーズン、グランパスは南山との試合を35-9と一蹴したが、
中京はその南山に7-20で負けている。

ということは、単純に考えると今日の中京戦は「楽勝だよね~」と思っても仕方がない。
私は中京VS南山戦を観戦したが、
中京オフェンスは南山のDL、LB陣にすっかりコントロールされていた。
だから、今日の試合は普通にやれば楽に勝てるのではないか、と私は甘く考えてしまう。
あの中京に簡単に勝てるとは思えない気もするのだが…。

秋の陽光が窓から降り注ぐ四日市ドーム。

中京大学のキックで試合は始まった。
グランパスは自陣30ヤードから攻撃開始。
少しのラン獲得の後、パス失敗でパントとなってしまう。

中京は中央付近からの攻撃開始となる。
中京QBからRBへピッチプレーが決まっていきなりフレッシュ。
続いて中京RBは15ヤード走って連続フレッシュ。

「??」
中京のOL陣はそれぞれの間隔をひじょうに広く取る「スプレッド」(スプリット)体型できている。
あまり見ることのないフォーメーションで、南山戦ではまったく見せなかった。

中京はゴールまで20ヤードの位置で4thダウンとなって、
ここはFG(フィールドゴール)かと思われたが、ギャンブル。
しかし中京RBはハンドオフされたボールを持った直後、自ら滑って転んでしまう。攻守交替。
何ともラッキーだった。

グランパスは自陣20ヤードからの攻撃だったが、パントとなる。
続く中京の攻撃もパントで、グランパスは再度攻撃権をつかんだが、決め手がなくパント。

中京は自陣20ヤードからの攻撃。
中京QBはドロップバックするが、グランパスDL#53日比君が猛然とラッシュする!
中京QBはサックされる寸前苦し紛れのパスを投げる。
そのパスをLB#52櫻井君がインターセプト!
日比君の見事なラッシュが光りました。

インターセプトをきめたLB#52櫻井

グランパスはゴールまで26ヤード地点からの攻撃。これはチャンスだ。
QB#4安田君からエンドゾーンへ向かってパスが投げられる。
走りこんだWR#6石川君はこれをぴったりキャッチ、TD!
TFPも決まってまずは7-0とリードする。

第2Q開始。
中京は自陣28ヤードから攻撃開始。
RBは20ヤードと15ヤードを続けて走る。あっという間に、名大陣に入ってしまった。
中京QBキープでまたもや20ヤード近いランを許す。
そして、ランプレー二つでTDを取られてしまった。7-7。

中京OLのスプレッド体型にグランパスディフェンスはアジャストできていない。
いいように走られてしまっている。
そろそろ対応してくるのかなとも思うが、守備はあまり変化がない。

グランパスは自陣30ヤードからの攻撃。
安田君から石川君へロングパスが投げられる。
石川君には中京CBもぴったり付いていて一騎打ちだったが、石川君はうまくかわしてボールをキャッチ!
「やったぜ!」
すばらしい、50ヤード前後のキャッチングでした。

RB#22藤井君が9ヤード走って、ゴール寸前まで近づく。
最後は安田君のキープでTD!

今試合もオフェンスを引っ張っていたQB#4安田

TFPも決まり、14-7とリードする。

中京はキックを中央付近まで返す。
次のプレーでグランパスにレイトヒットの反則が発生して15ヤードの罰退となってしまった。
中京はパスでフレッシュを奪う。
続いて15ヤードパスが成功してゴールまで10ヤード前後となる。

ここはピンチだったが、DL#96伊藤(伸)君が中京QBをサックして中京は大きくロス。
ここで中京はFG狙いにきたが、外す。伊藤(伸)君のナイスプレーが光った。

DL#96伊藤(伸)がモメンタムをひきよせる

私はほっと一息。しかし私のヘボ予想と違い、中京は南山戦とはまったく違って強い。
その後中京のチャンスはあったが、DL#66渡邉君のQBサックなどがあり、点を与えなかった。
14-7で前半終了。

中京は南山戦とは異なり、明らかに対名大戦用に作戦を変えてきている。
中京OL陣はいいように南山守備陣にやられたので、
今日はOLのスプレッド体型でグランパスをかく乱している。

その作戦は成功し、グランパスは簡単にロングゲインを許してしまっている。
アジャストできていない。グランパスはLBのブリッツなどはやらないのかと思うが、やってこない。
或いは中京OLの開いた位置を無視して、グランパスDL陣はなにか対応できないものか、
などと私の素人考えが頭を交錯する。

後半はなんとか中京のスプレッド体型にアジャストしないと、まずいなあと
不安な気持ちで後半を迎える。

後半開始。
中京はグランパスのキックを中央付近まで返す。
直後、いきなり中京はQBキープの30ヤードランが決まる。
しかし、ここは櫻井君のQBサックが見事に決まって、中京は40ヤード前後のFGをトライするも失敗。
依然、14-7と一本差でかろうじてリードしている。

グランパスは自陣27ヤードからの攻撃とするも、続かずパントとなる。
中京も攻撃が続かずパント。
しかし中京のこのパントが素晴らしく、ほとんど名大ゴールラインでボールは止まってしまった。

この位置からの攻撃は苦しい。
下手をするとセイフティの2点を奪われる可能性もある。また、パスインターセプトも怖い。
しかしここでグランパスは勝負に出て、安田君から石川君へロングパスが投じられた。
ボールはドームの空間を高く鋭く飛ぶ。
石川君には中京CBがぴったり付いていて、どうかな、インターセプト?と思ったら、
石川君は見事に中央付近でボールキャッチ!

すばらしいプレーでグランパスは一気に中央付近まで進む。
いやあ、今日、石川君は絶好調だ。

今試合すべてのTDに貢献したWR#6石川

「すごいなあ、たっちゃん(石川君)」と思っていたら、
続いて、安田君より替わったQB#16杉本君から、
再度石川くんへのパスが決まり、ゴールまで10ヤード前後の位置まで進んだ。

ここは絶対TDを取って欲しい。二本差をつければ勝てると思う。
安田君からWR#1相武君へTDパスが不成功、残念…と思ったら、ここで中京がパスインタフェアの反則を犯す。
ゴールまであと2ヤードとなる。
最後は安田君が自ら走ってTD!!
21-7となる。これでグランパスに勝利はぐっと近づいた。

第4Q突入。
中京はまたしてもスプレッド体型からロングランを連発し、
ミドルパスも決め、あっという間にゴール直前まで来る。
最後はQBキープを決められTDを奪われる。21-14。

「うーん、厳しい試合だ…」
その後互いにパントが続いて、残り時間3分を切ったところで、
グランパスはランとパスを織り交ぜ、ゴールまで14ヤードの位置まで来る。
そして最後はまたしても石川君へのTDパスが決まって、28-14となる。
残り時間は少ないのでグランパスの勝利はこれで決まった。

28-14の勝利で試合終了。

正直言って、私は中京VS南山戦を観戦した印象から、
今日はひょっとして大差をつけて勝てるかもしれないと思っていたが全く甘かった。
今日は中京のコーチ陣に敬意を表します。
南山戦とはがらりと作戦を変えてきたそのブレインには負けました。

今日は「たまたま、WR石川君の素晴らしい個人技で勝った」と言ったら必ず批判が来るとは思うが、
そんな気分にさせられた試合だった。一歩間違えば、危ない内容だったと思う。

とにもかくにも、これで三連勝となった。
ついに名城大学との一騎打ちの様相になってきた。
名城は確かに強いが、今年の我グランパスはそう簡単に負けるチームではないと思う。
名城戦までの残り少ない時間に、ぜひ必勝作戦を練り、勝利してほしいものだ。
ファイトオン、グランパス!

次戦は
10月12日(土)13:00Kick Off
名城大学戦 at長良川球技メドウ
です!応援よろしくお願いいたします!

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